新型コロナウイルスがパンデミックとなり世界中を席巻している。想えば2月末、安倍首相が突然、学校を対象に3月2日から臨時休校を全国の自治体に要請した日から国民の意識は明らかに変わった。プロ野球はじめ各種イベント事業が次々に中止や延期に追い込まれ、今では東京五輪の延期話まで表立って取りだたされるようになった。
 
先日、イベントや展示会専門の冷凍・冷蔵機器のレンタル事業会社に取材すると、キャンセルが相次いで仕事が激減し、収入の糧がなくなったと嘆いた。
 
農水省は、新型コロナウイルス感染者発生時の対応と事業継続ガイドラインを作成し、食品産業は一般衛生管理の実施で操業停止や食品廃棄の必要性はないと発表した。政府も緊急対策で大型予算を組んで対応に乗り出したが、今後の見通しがつかない現段階では的確な対応も厳しいだろう。
 
すでに食品卸のある団体では5月開催予定だった総会を中止にするという。開催日の60日間を切るとホテルに半額の支払い義務が発生するからだ。おそらく4月の段階で具体的改善の兆しが見えなければ、わずかな期待感も一気にしぼみ、団体や企業の事業や取組みも雪崩を打って中止や閉鎖に移っていくのではないか。
 
これでもし外食店の客まで激減したら関係者の痛手は計り知れないものとなる。これまで食品業界では毎年のように何かが起こり課題を克服してきたが、今回ばかりは簡単に予測できない。
 
〈食品産業新聞 2020年3月23日付より〉