新型コロナウイルスの感染拡大を機に、免疫機能にも大いに関係する腸活が話題となっている。特に、調理が不要で手軽に食べられるヨーグルトや納豆、バナナなどの売れ行きが好調のようだ。実は私も腸活をしている。正確に言えば、気付かないうちに腸活をしていた。
 
この一年ほど、欠かさず朝食を摂るようにしており、パンと豆乳、ヨーグルトを食べるのが定番のスタイルになっている。夕食は内食の場合、納豆か豆腐を必ず用意している。単純においしいのはもちろん、体調が良くなっている実感があるためで、それが腸活であるということを意識せずに、自然に習慣化していた。
 
健康意識の高まりを反映するように、テレビである食品の健康効果について放映されると、翌日にはスーパーで品切れとなることも珍しくない。しかし、しばらくすると売り場は元に戻っていく。健康のために手を出してみたものの、継続して食べ続ける人は少ないことが伺える。
 
腸活は、おうち時間が増えることによるストレスや運動不足によって悪化しがちな腸内環境を整えるものとして、改めて注目された。なので、腸活のために、それまで食べてなかったヨーグルトや納豆を無理して食べ続けることでストレスが増えるというのでは本末転倒である。
 
健康に気を遣うことは大事だが、流行りに乗るのではなく、自分のペースで無理なく習慣化することを目指すのが望ましい。
 
〈食品産業新聞 2020年7月6日付より〉