味の素冷凍食品が2017年9月に東京・赤坂に開業した日本式餃子レストラン「GYOZA IT.」が2021年12月28日に閉店した。開業当初から期間限定店舗だったため予定通りの閉店となる。新型コロナウイルス禍によって当初想定した活動は制限されたが、メーカーとは異質な経験は貴重なものだっただろう。
 
開業当時はインバウンド需要が増加傾向にあった。フランスに餃子バーができるなどグローバルに餃子の市場性が顕在化していたことも背景に、同店は日本式の餃子を世界に発信する場として開業した。
 
味の素冷凍食品の社名を出さない外食店の開業は「マスマーケティングを全くしないコンテンツマーケティング」として、野心的かつ現代的な取り組みであると注目され、開業当初は行列ができ、社員でも予約が取れない状態だったという。
 
店内が外国人でいっぱいになるという同店ならではの現象も見られたが、新型コロナによって、状況は一変。2割近くに増えていた外国人比率は半減した。
 
一方で国内在住の外国人が一人で気軽に来店し、カウンターで食事をする場面も見られたという。東京五輪の際に、海外選手から日本の餃子が高く評価されたように、日本式餃子の可能性に陰りはない。
 
最終盤の2021年は餃子専門店とのコラボ企画を展開し、好評のうちに終わった。店舗運営を通じて広がった“餃子コネクション”の今後の展開にも期待したい。
 
〈食品産業新聞 2022年1月27日付より〉