グレープストーン×ネスレ日本 東京ばな奈がキットカットに

グレープストーン・野口部長(左)とネスレ日本・槇部長(右)
〈世界に誇る東京土産〉

グレープストーンとネスレ日本は、東京土産ナンバーワンの菓子「東京ばな奈」と、チョコレートブランドナンバーワンの「キットカット」とのコラボレーション商品『東京ばな奈キットカットで「見ぃつけたっ」』(キットカット東京ばな奈味)を共同開発し、15日から東京駅一番街「東京おかしランド」で先行発売する。

来年1月10日からは関東近郊を中心に空港、鉄道、高速道路などのお土産ショップで販売する予定だ。アイテムは8枚入りと15枚入りの2品。共同開発商品は、2つのトップブランドのおいしさが詰め込まれており、「東京ばな奈」のしっとり感と「キットカット」のサクサク感の融合がなされ、かつてない新しいお菓子となった。

両社がパートナーシップを組んだ背景は、成長が期待される2つの菓子の土産市場の開拓にある。現在の訪日観光客の土産菓子の市場規模は約1300億円(16年時)、そして、東京を訪問する国内訪都観光客の土産菓子市場は約3300億円(14年時)の規模だが、20年にはそれぞれ1800億円と3900億円と試算できるため、併せて1000億円以上の成長が見込まれる(ネスレ調べ)。

1日に都内で行われた発表会で、ネスレ日本コンフェクショナリー事業本部の槇亮次マーケティング部長は、「両ブランドともお客様を第一に考えている点が共通しており、付加価値の高い新しい東京土産を提供していく。東京ばな奈にとっては、キットカットのファンが世界中にいるので、今回の活動をきっかけに世界中にリーチしていただける。キットカットは、東京ばな奈の東京土産ナンバーワンという力をお借りし、市場開拓が期待できる」と話す。

製品開発は1年以上前から共同で行っており、製造と消費者マーケティングはネスレ日本が行い、販売と買い物客へのマーケティングは「東京ばな奈」が行う。グレープストーン菓子事業部の野口聡営業部長は、「東京ばな奈は、本物のバナナを裏ごしした味わいが特徴で、国内やアジアの方々から評価が高い。課題は欧米の方の認知が低いことや賞味期限が短いこと。他の菓子との協業は初めてだが、新商品はサクサクしているキットカットに、東京ばな奈のしっとり感やバナナの味わいを付加できた。見た目にもこだわっており、表面のバナナの刻印や箱に注目してほしい」と話した。

東京みやげ界代表とチョコレート界代表の2社による世界に誇る新・東京土産の取り組みに注目だ。

〈食品産業新聞2017年11月9日付より〉