京菓子の鼓月、チョコレート事業に参入 ベルギーのショコラティエと業務提携

京菓子の製造、販売を手がける鼓月(京都府京都市、中西英貴社長)はこのほど、今年12月からのチョコレート事業参入を発表した。

ベルギーのショコラティエ、マレーン・クーチャンス氏と業務提携し、「マレーンクーチャンス」ブランドのチョコレートをECサイト「婦人画報のおかいもの」やサロン・デュ・ショコラ、一部百貨店のバレンタイン催事場等で限定販売する。

近年、同社は「東京進出」「海外進出」「洋菓子事業」など新規事業に取り組んでおり、今回の業務提携は洋菓子事業強化の一環で行うもの。自身のチョコレートを日本へ広めたいと願うクーチャンス氏と、洋菓子事業のさらなる拡大へ向け、チョコレート事業への参入を模索していた鼓月の思いが合致し、提携に至ったという。

中西社長は「伝統的なベルギーチョコレートに斬新な思いや感覚を取り入れるクーチャンス氏と、京菓子の概念に捉われず斬新な菓子作りを行ってきた当社の姿勢には共通する部分が多く、互いの知識や技術、アイデアを学び合える」と述べた。今後は、2015年にオープンした同社初の洋菓子店「京都洋菓子工房キニール」におけるコラボレーションも検討している。

「ストーリーを思い浮かべることができるチョコレートを作りたい」(クーチャンス氏)という考えのもと、「マレーンクーチャンス」ではエアブラシなどを使って表面に模様を描いたチョコレートや、鮮やかな色使いのチョコレートを数多く提案している。

日本向け商品としては、コーヒープラリネをダークチョコでコーティングした「フィンガープリント」や、5種のスパイスをきかせたガナッシュをダークチョコでコーティングした「コンパス」などを詰め合わせた「ショコラアソート」(4個入・1600円~)、「ボンボンアソート」(6個入・2400円~)などを販売する。

〈食品産業新聞2017年11月23日付より〉