大塚食品は、話題のプラントベースミート、いわゆる代替肉製品の「ゼロミート」の開発背景について、同社琵琶湖研究所(滋賀県大津市)でこのほど説明した。

同社は2018年11月に大豆を使ったお肉不使用の「ゼロミート」ブランドを立ち上げてハンバーグを展開し、2019年6月に「ゼロミート・ハンバーグタイプ」をリニューアルするとともに、「ゼロミート・ソーセージタイプ」を新発売した。どちらも、お肉のようにおいしく、大豆のように健康であることが特徴。家庭用レンジ対応なので、すぐに食べられる。競合品に比べ、簡単に、おいしく、カワイイという感想が寄せられ、「幸せで贅沢な時間」という情緒的価値を提供できる点が差別化ポイントという。

「ゼロミート」は、食に関わる「健康・人口・エコロジー」の課題を解決する一助となるために開発されたという。これは、バランスのとれた食事への注目や、今後の人口増加によるたん白質の需要増への対応、畜産業による温室効果ガス排出や大量の穀物や水が必要という環境問題などがある。

同社新規事業企画部の嶋裕之部長は、「大塚グループのニュートリション エ サンテ社、デイヤフーズ社、そして当社の日米欧に持っているマーケティング力、技術力を活用し、“ゼロミート”を開発した」とする。

海外のスーパーマーケットでは、「肉代替コーナー」が設定されるようになったとしており、日本での需要も増えそうだ。同社によれば、肉代替商品の市場規模(2019年)は、米国で約1,500億円、EU2,000億円の市場で、日本は2016年から市場が年率1.3~1.7倍で伸び、2022年には254億円になる見通しという。

では、どのような人たちが大豆ミートを購入しているのか。海外の消費者で最も多いのは、肉代替商品を健康のために時々消費者するフレキシタリアンだという。一方、日本は糖質制限者が半分近くおり、その中の3割が肉を好きだがガマンしていることが調査でわかったという。その中の約7割の人が肉代替商品を使いたい意向を示している。

ただ、そこで問題になるのは、肝心の味だが、嶋部長は、「本物の肉製品から“リバース・エンジニアリング”により、食感、肉汁、風味の 科学的分析と再現を行った。「脂肪酸の割合も、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸など、本物のお肉とほぼ同じになっている」と自信を見せる。

3月2日には、「ゼロミート」で初となる外食・中食向けの「業務用ゼロミート ハンバーグ」「同ソーセージタイプ」を発売する。嶋部長は、「海外では、昨年も外食のプロモーション効果を軸にして、小売りでも売り上げを大きく伸ばしている状況だ。われわれのこれから取り組みを強化する」と語った。

〈大豆油糧日報2020年2月18日付〉