家庭用ごま油が活況、巣ごもり需要加わり、使用量増え大容量も躍進

家庭用ごま油が活況(画像はごま油売り場の様子イメージ)
家庭用ごま油市場が活況を呈している。3~6月は、ごま油専業メーカー、大手製油ともに売り上げを大きく伸ばした。家庭用ごま油市場は、近年、ヘルシーオイルとしての側面に加えて、風味油として人気が高まり、堅調に推移してきた。これに巣ごもり需要が加わった。一方、コロナ禍で市場が打撃を受けた業務用は落ち込んだ。

ごま油POSデータ(KSP-SP社提供、全国のスーパー、生協など1,034~1,037店が対象)によれば、3月は販売金額で前年比21.8%増、販売数量13.8%増、4月は金額45.7%増、数量33.0%増、5月は金額37.6%増、数量22.3%増となり、高い伸びが続いた。

ごま油のタイプ別では、純正ごま油、調合ごま油、NB商品、PB商品ともに伸長した。中でも、純正ごま油より価格が安く、商品名で健康・ヘルシーを訴求している調合ごま油の伸び率が特に高かった。調合ごま油の一部商品で、休売、欠品も見られた。容量では、600gの大容量が大きく伸びた。従来からのごま油利用者の使用量増加によるものと見られる。一方で、トライアルに適した小容量も伸びた。

6月の家庭用ごま油市場は、「5月までと比べると鈍化しているものの、依然として2ケタ伸長が続いており、他の油カテゴリーより高い推移」(大手製油)と、好調に推移している。

〈大豆油糧日報2020年7月3日付〉