味の素、「白米どうぞ」で白米を食べる糖質ケア/「白米を諦めるのではなく上手につきあっていく」

味の素は17日、都内の味の素本社で「白米損失による幸福度調査」の結果発表会を開いた。「白米を適切においしく食べる糖質ケア」というテーマでトークセッションも行われ、ゲストにはおいしい健康(東京都、野尻哲也代表取締役CEO)所属の管理栄養士青木茜氏とブラックマヨネーズの小杉竜一さんが登壇し、小杉さんは自身の糖質ケア経験も交えて場を沸かせた。
味の素は2024年3月に販売開始した、入れて炊くだけで糖質の吸収をゆるやかにする「白米どうぞ」が前年比2倍以上に伸長していることを受け、糖質ケア当事者1,200人を対象に「白米損失による幸福度調査」を実施した。
同調査は2025年2月27日~3月2日に行われたもので、改めて糖質ケアを行っている人にとっての「白米を食べること」の価値への理解を深めることを目的に実施された。調査結果によると、糖質ケアをしている人のうち75.9%が、「長期的に白米が食べられなくなると幸せではない」と回答し、糖質ケアで白米を抜いている522人のうち72.8%が「本当は白米を食べたい」と回答した。幸福度が下がるシチュエーションとしては、1位に上がったのが「白米を使ったメニューが食べられない(32.0%)」2位に「おにぎりなど、手軽なものが食べられない(27.8%)」そして3位に上がったのは「周囲の人に気を遣わせてしまう(21.3%)」というものだった。「白米食べたい」とプリントされた白Tシャツで登場から笑いを誘った小杉さんも、自身の体験から「家族や周囲に負担をかけた」と話し、自分のためだけに玄米を炊き分けてもらっていたことなどを語ってから「あれはほんまに申し訳ないっすね。今喋ってて反省したので、帰ってからもっかい謝ろうと思ってます」と頭を下げる場面もあり、場を盛り上げた。

「白米どうぞ」を使用して炊いたご飯の試食も行われ、小杉さんは「いつも通りの白米」「炊きたてのほかほかの白米、なのに糖質ケアされてる」「手品を見てる気分」と絶賛した。青木氏は「白米を過度に制限することで、代わりにおかずをたくさん食べるようになり、結果的に脂質や塩分を摂る量が増える」「白米は食物繊維やビタミンなど体に必要な栄養素も入っているので、制限することでメンタル面だと倦怠感や集中力が続かなかったり、イライラしてしまったりする」と述べた。「白米を諦めるのではなく、上手につきあっていく。白米を食べる糖質ケアがこれからのスタンダードになっていく」という結論でトークセッションは幕を閉じた。
「白米どうぞ」は酵素の力で、おいしさをそのままに糖の吸収が穏やかなご飯が炊ける専用調理料。いつもの炊飯時にスティック1本を入れるだけで、味は変わらずおよそ玄米並みのGI値になる。使用されている独自酵素技術は現在特許申請中だという。2倍以上の売上伸長の原因としては、リピート率が9割を超えていることや、白米のおいしさがそのままであること、炊飯器にただ加えるだけという使いやすさが評価されているのではないかと分析している。
〈米麦日報 2025年10月21日付〉