第1回サステナブルガストロノミーアワード、計6団体受賞

第1回サステナブルガストロノミーアワード
第1回サステナブルガストロノミーアワード

持続可能な食文化「サステナブルガストロノミー」の実践を評価する「第1回サステナブルガストロノミーアワード」(主催:Sustainable AgriTech & FoodTechクラスター、以下SA&Fクラスター)の受賞団体が10日、発表された。

受賞団体は、大賞として不二製油(大阪府、大森達司社長)、大賞イノベーターとしてTOWING(愛知県、西田宏平CEO)、アグリ部門賞としてユーグレナ(東京都、出雲充社長)、同部門イノベーターとしてGreen Carbon(東京都、大北潤代表取締役)、フード部門賞として明治ホールディングス(東京都、松田克也社長)、同部門イノベーターとして合同会社シーベジタブル(高知県、蜂谷潤・友廣裕一共同代表)の6つがそれぞれ表彰された。同アワードでは、サステナブルガストロノミーの実践を多様な立場やアプローチから捉えるため、企業・団体に加え、新しい発想や技術を起点に挑戦を続けるスタートアップをイノベーターとして表彰し、各賞につき計2団体を選出している。

サステナブルガストロノミーとは、環境・社会・文化に配慮しながら、次世代へと受け継がれていく持続可能な食文化を指す考え方。国連でもSDGs達成に向けた重要な取り組みとして位置づけられており、食材の生産・流通・調理・消費に至るまで、食を取り巻くさまざまなプロセスの中で、天然資源や生態系への配慮、トレーサビリティ、フードロス削減や地域資源の活用、食文化の継承といった視点が重視されている。同アワードでは、持続可能な食・農・ガストロノミー領域において、社会的価値と事業性の両立に挑戦する企業・団体・スタートアップの取り組みを評価する。審査にあたり、成果や規模の大小のみならず、取り組みに至った背景や思想、社会や未来へのつながりといった観点も重視している。審査員には食・農・ガストロノミー分野をはじめ、ビジネスやイノベーションの観点を持ち、多様な分野で第一線に立つ有識者を迎えて、専門性と実践知の両面から審査を行った。

審査基準は〈1〉新規性、〈2〉社会へのインパクト、〈3〉食文化への貢献度――の3つ。

大賞に選ばれた不二製油は、植物性油脂・大豆タンパクに関連する高度な技術をもとに、代替原料開発からサプライチェーン全体の環境負荷低減施策を企業成長戦略の一部として進める姿勢が評価された。2025年10月に植物性油脂の新ブランド「Melavio(メラビオ)」を立ち上げ、同年3月にはカカオ原料を一切使用しないミルクチョコレートタイプ「アノザM」を発売。同年12月に大阪府泉佐野市と連携し、動物性原料不使用の「MIRA-Dashi(ミラダシ)」を活用した共創などに取り組んだ。

大賞イノベーターに選ばれたTOWINGは、独自の微生物技術で土づくりを短縮し、収量向上と温室効果ガス削減を同時に実現する高機能資材の開発と国内外での実装力を高く評価された。国内製造拠点にとどまらず、アメリカ、ブラジル、タイ等で大手グローバル企業と連携し、トマトやサトウキビ等を用いた大規模な環境再生型農業の実証を開始するなど、国際的市場形成へ寄与した。

SA&Fクラスターは東京都のスタートアップ戦略「TIB CATAPULT」の一環として組成された、食・農分野におけるスタートアップとの共創を目的とするクラスター。一般社団法人AgVenture Labが代表事業者として運営し、企業、スタートアップ、行政・大学等が連携しながら、実装段階の取り組みを通じてサステナブルガストロノミーの具現化に取り組んでいる。

発表会に際し、SA&Fクラスターにおけるスタートアップと企業の共創事例として、「Beer the First」によるアップサイクルビールの新商品を発表した。今回発表したのは、明治の乳素材を活用した「WHITE BREW(ホワイトブリュー)」と、尾西食品のアルファ米の端材を使用した「RICE ALE(ライスエール)」の2つ。

「RICE ALE(ライスエール)」
「RICE ALE(ライスエール)」

〈米麦日報 2026年2月16日付〉

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