飯島財団、大学院生向け給付型の奨学金事業を立ち上げ

(公財)飯島藤十郎記念食品科学振興財団(飯島幹雄理事長=山崎製パン副社長)は新たに、大学院生を対象にした奨学金事業を開始した。返済義務のない給付型奨学金で、月額23万円・年間276万円を支給する。同財団ではこれまで、食品科学分野の学術研究への助成などを行ってきたが、博士課程へ進む学生の減少を食い止めたいとして、新たに奨学金制度を立ち上げた。

同財団評議員を務める大澤俊彦氏(名古屋大名誉教授)は「管理栄養士などのコースを設けている大学はあるが、大学院に進む学生はほとんどいない。ましてやドクターに進む人は本当に少ない。就活の売り手市場ということもあり、多くの学生が研究室に残らずに就職してしまう。このような現状から、日本の科学技術の行く末に危機感を持っている」と、今回の奨学金制度設立の背景を語る。

財団では毎年2億円強を、食品科学分野の学術研究への助成などに拠出している。1984年度~2025年度までの助成金額は累計59億2,492万円にのぼる。原資は財団が保有する山崎製パンの株式からの配当金だが、近時、この配当金額が増加していた。新たな奨学金にも同額規模の資金を充てる方針だ。なお月額23万円という金額は、都内でもアルバイトせずに生活費を賄える水準として設定した。

修士または博士の学位取得を目指す、日本国籍を有する人を対象に、毎年30人程度を選定する。支給期間は修士・博士の学位を取得するまでの標準就学期間で通常、修士なら2年間、博士なら3年間となる。各初年度に選定されれば、その期間支給を受けられ、すでに大学院に進学している人も、支給期間は短くなるが応募できる。

選考には研究者数名があたるが、食品科学分野で高度な学識を納める明確な意志が認められれば、研究内容や成果などは重視しない。栄養学などのほかにも医学、工学からなど食品分野には多様な学術アプローチがあり、幅広く募集していく考えだ。教授の推薦状なども不要。

この4月から募集を始める。募集期間は5月20日まで。半年ほどかけて選考を行い、9月~10月に最終選考結果を通知。支給開始は2027年4月からとなる。

〈米麦日報2026年3月27日付〉

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