【ロッテ】ビスケットの新ブランドTheシリーズで30、40代女性のご褒美需要喚起へ

(左から)岩波氏、塙氏、古市氏、本原氏、豊嶋氏
(左から)岩波氏、塙氏、古市氏、本原氏、豊嶋氏

ロッテはビスケット事業50周年を機に、新ブランドとしてTheシリーズを立ち上げる。フィナンシェの「BUTTER」とマドレーヌの「CARAMEL」を3月24日から静岡を含む東日本エリアで先行発売する。主に30、40代女性のご褒美需要を想定しており、ソースが生地にしみ込む仕立てで濃厚な味わい。シェア5割超の半生ビスケットカテゴリーへ付加価値品として投入し、市場活性化を図る。

(左から)マドレーヌの「CARAMEL」とフィナンシェの「BUTTER」
(左から)マドレーヌの「CARAMEL」とフィナンシェの「BUTTER」

チョコレート、アイスと並び成長事業に据えるビスケットから、13年ぶりに新ブランドを発売する。ファミリーを中心に幅広い層に支持されるチョコパイやカスタードケーキに対し、Theシリーズは主に30、40代女性のご褒美需要に焦点を当てて差別化を図る。マーケティング本部第一ブランド戦略部部長の古市丈二氏は「半生食感や乳化技術など、これまで当社が磨いてきた技術を注ぎ込んだ。チョコパイ、カスタードケーキに続く第3の柱へ育てていく」と話す。記録的なカカオ価格高騰が広がる状況下、国際相場の影響をうけやすいチョコレートへの依存度を下げ、収益体制を強化するねらいもうかがえる。

Theシリーズは専門店のような品質をめざし、独自技術「じゅんわり製法」を採用した。テスト販売を含めて約3年かけ、通常の3倍の試作回数を経て完成させたという。バターなどの油脂を多めに配合した生地に特製ソースを注入し、食べ応えを高めている。「生地とソースが一体化した贅沢な味わいにこだわった。洋菓子のケーキの代わりとして、日常の中で楽しんでいただきたい」とマーケティング本部新商品開発部新ブランド開発一課主査の塙克実氏。

2品のうち「BUTTER」はフィナンシェにバターソースをしみこませている。2種のバターをブレンドすることでミルク感のある濃厚さと後切れの良い味わいを両立させ、連食性を高めたという。「CARAMEL」はキャラメルマドレーヌにキャラメルのソースを染み込ませた。北海道産の生クリームを使用している。ソースは2品ともに1個当たり4g入りとした。各3個入り。オープン価格だが、想定価格は税込302円前後。

Theシリーズはパッケージデザインにもこだわった。売り場で視認性を高めるため、「BUTTER」には青、「CARAMEL」には赤を背景色に採用。チョコパイやカスタードケーキに比べて約半分の厚さの薄型の箱に入れ、洗練されたデザインに仕上げた。

事前に販売動向を分析した。一般的なビスケット棚に比べ、半生ビスケット商品を集約して陳列した場合は半生の売り上げが10%増、コーナー化して販促資材をつけた場合は同26%増となった。どちらの場合も、半生だけでなくビスケット棚全体の売り上げや客数も上昇したという。

今後の販促策として、Theシリーズは常温をはじめ、温冷どちらでもおいしく食べられることから、季節やシーンにあわせた食べ方のアレンジなどを公式ホームページやSNSを通じ発信していく。

ロッテのビスケット事業は2026年に50周年を迎える。チョコレートやアイスなどに続く5つ目の事業として、1976年に始めた。欧州の焼き菓子文化をいち早く日本の消費者へ届けたいという思いで技術を磨き、「ケーキのおいしさをいつでも、どこでも」というコンセプトのもと、1983年にチョコパイを上市した。

水分量が多く日持ちがしないケーキの食感を再現するのに苦労したが、卓越した技術力により6カ月の賞味期間を実現。ケーキの箱をイメージした白いパッケージで視認性を高めて販売し、一般流通菓子市場に「半生ケーキ」という新ジャンルを確立、同社ビスケット事業の主力ブランドへ成長した。25年4月~26年2月のチョコパイブランド出荷金額は前年度比7%増で推移し、3年連続で過去最高売上を更新する見込み。

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食品産業新聞

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創刊:
昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
体裁:
ブランケット版 8~16ページ
主な読者:
食品メーカー、食品卸、食品量販店(スーパー、コンビニエンスストアなど)、商社、外食、行政機関など
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