長野・上田市で映画「弁当の日」上映会、信州ハム、上田市らが主催

映画「弁当の日―“めんどうくさい”は幸せへの近道」上映の様子
映画「弁当の日―“めんどうくさい”は幸せへの近道」上映の様子

〈弁当づくりを通して子どもが成長、教師や親を変えていく姿を描く〉

信州ハムをはじめ長野県上田市、上田市教育委員会でつくる「弁当の日プロジェクト実行委員会」はこのほど、上田市のサントミューゼ小ホールで映画「弁当の日―“めんどうくさい”は幸せへの近道」(監督:安武信吾)の上映会を開いた。会場には250人以上の児童・保護者が参加した。

今回の上映会で信州ハムは、「グリーンマーク50周年」の記念イベントと位置づけ、同上映会事務局など開催の裏方を担った。

映画は、2001年、香川県の小学校で校長先生を務めていた竹下和男氏が始めた子どもが作る「弁当の日」が各地に広がっていく様子と、その困難な取組みを描いたもの。

「弁当の日」は、子どもが年に数回、自分で弁当を作って学校に持ってくるという取組みで、何を作るか、食材の買い出しから調理、片付けまで、すべて自分たちが行う。

作中、ある学校では、新型コロナウイルス感染症で休校になるなか、子どもたちは「弁当の日」に、家族全員の弁当を作って渡すシーンが紹介された。弁当を通じて子どもが成長し、家族、教師・学校生活も変わっていく様を伝える内容だった。

このほか当日は、映画上映の前に、ワークショップエンターテイナーの「なおやマン&しま:アイ」による体験型企画「大きな弁当作り」チャレンジと、野菜ソムリエの「NAHO(なほ)」さんによる弁当に関連する食育クイズが行われた。

なおやマンさんは、佐久市コスモホールなど同市内3つの文化施設の館長を務めるほか、大学非常勤講師(保育士育成)、ユーモア研究者として活動している。「大きな弁当づくり」チャレンジでは、参加者全員が小人になる設定で、トマトに見立てた大きな風船を運び、長いビニールの袋をケーシングに見立て、味を付けたひき肉(風船)を詰めてウインナーを作ったりと、会場の子どもたちは大歓声を上げていた。

なおやマンさん
なおやマンさん

「NAHO(なほ)」さんは、水に浮く野菜や野菜の断面などに関するクイズを実施、野菜の浮き沈みに関するクイズでは、一見重そうなかぼちゃは水に浮く半面、じゃがいもは沈むことを例示し、地面の上で育つ野菜は水に浮き、地中で育つ野菜は水に沈むことを説明した。また、野菜とハムを使った弁当のおかずづくりの動画を放映しながら、栄養バランスの良い詰め方(主食3:主菜1:副菜2)や、感謝して食べることの大切さを子どもたちに説いた。

〈畜産日報2025年8月25日付〉