「水の備蓄と災害時の実態調査」で見えた備蓄意識と行動のギャップ、使いながら備蓄する「ローリングストック」とは、ナック

水の備蓄の実態:被災者でも「知っている」と「できている」に大きな差
水の備蓄の実態:被災者でも「知っている」と「できている」に大きな差

ナックは8月28日、同社が展開している宅配水「クリクラ」において、全国の被災者・非被災者合計1,100人(被災者550人・非被災者550人)を対象に「水の備蓄と災害時の実態」調査を実施したと発表した。調査の結果、水の備蓄に関する被災者と非被災者の意識の差や、備蓄の意識と行動のギャップが浮き彫りになったという。

最も必要だと思う備蓄は「水」
最も必要だと思う備蓄は「水」

調査結果の中で、被災者・非被災者ともに過半数が「最も優先して備えるべきものは水」と回答した。また、政府が推奨している水の適切な備蓄量(3L/人×3日)を把握している人数は、被災者(41.3%)が非被災者(26.2%)の約1.5倍となった。一方で、実際に推奨量を備蓄できている人数は全体の28.1%と、備蓄の意識と行動にはギャップがあるとした。

備蓄が難しい理由は、「保管スペースがない」が最も多く、被災者・非被災者の両方でおよそ半数を占めた。他には、「管理が面倒(賞味期限の確認・入れ替えなど)」も両方で4割超を占め、「忙しくて後回しにしている」「どのくらい備えればよいのかわからない」といった回答もみられた。

被災者に向けて行った災害時の水の実態に関する調査では、被災者の37.5%が「水やライフラインの復旧は想定よりかなり遅れた」と回答しており、多くの人が想定以上に長引く断水や停電などを経験したようだ。災害時の飲料水を確保した手段で最も回答が多かったのは「自宅備蓄」(46.4%)だった。

鮮度を保ちながら水を備蓄する「ローリングストック」
鮮度を保ちながら水を備蓄する「ローリングストック」

ナックは水の備蓄方法として、使いながら備蓄する「ローリングストック」を推奨している。日常生活で消費しながら定期的に入れ替えることで常に一定量を確保でき、水の供給が止まる場合に備えることができる。

「クリクラ」のボトルは1本12Lで、普段から3本(計36L)備蓄しておくことで4人家族が3日間過ごせる分の水を確保できる。ナックは、自社のウォーターサーバーは停電時でも常温水を出せるため、災害時の使用にも適しているとしている。

【調査概要】
調査名:「水の備蓄と災害時の実態」調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2025年8月8日〜8月13日
対象:被災経験あり(ライフライン停止経験1日以上)550名、被災経験なし550名、合計1,100名(20〜79歳)

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昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
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