アサヒGHD、サイバー攻撃でシステム障害(第4報)、個人情報流出の可能性を公表

〈決算発表を延期、影響は日本のシステムに限定〉
アサヒグループホールディングスは10月14日、サイバー攻撃(ランサムウェア)に伴うシステム障害の第4報を公表した。調査の結果、個人情報が流出した可能性が判明したとしており、流出が確認された場合は速やかに該当者へ通知し、法令に基づき適切な措置を講じる方針を示した。
緊急事態対策本部と外部の専門家が協力し、一刻も早い事態の収束に向けた対応を継続している。なお、影響は日本国内で管理しているシステムに限定されるとした。
また同日、同社は障害の影響により2025年12月期第3四半期決算短信の開示が四半期末後45日を超える見込みであることを発表した。システム障害により経理関連データへのアクセスが制限されており、決算手続きに遅延が生じているため。決算発表日は、システム復旧の進捗を踏まえ決定次第公表するとした。
アサヒグループでは、国内グループ各社での受注・出荷業務が引き続き制約を受けているが、商品の供給を最優先に、手作業での受注や部分的な出荷再開を進めている。業績への影響については現在精査中で、開示すべき事項が生じた場合は速やかに開示するとしている。
同社は「株主および関係者の皆さまに多大なご迷惑をおかけしていることを深くおわび申し上げます」とコメントしている。
【アサヒGHDのこれまでの公表経緯】
9/29 第1報:国内グループ各社の受注・出荷などが停止と公表
10/3 第2報:ランサムウェア攻撃を確認。受注・出荷は一部手作業で再開、情報漏えい可能性を調査中と発表
10/8 第3報:流出した疑いのある情報をネット上で確認/攻撃により日本国内のシステムに影響受ける/生産再開への具体的な状況を更新
10/14 第4報:個人情報流出の可能性を公表、決算発表を延期。影響は国内システムに限定