冷食協、「手間抜きレストラン」をサナギ新宿で開催/ゲストに俳優の大友花恋さん

日本冷凍食品協会(冷食協)は17日と18日の2日間、サナギ新宿で「手間抜きレストラン」を開催した。同イベントでは、「冷凍食品は、手抜きじゃなくて、手間抜き」をコンセプトに、4つのエピソードからその日の気分で選べる冷凍食品のアレンジメニューを、2日間で合計1,018食分無料提供した。
〈冷凍食品は「手間抜き」を訴求〉
17日の午前、サナギ新宿前イベントスペースにて藤江太郎会長と俳優の大友花恋さんを招き、トークセッションやメニューの試食が行われた。
藤江会長は「手間抜き」というキーワードについて「冷凍食品は手抜きだとネガティブな印象をもつ方もいると思う。でも実際は工場で丁寧に下処理を済ませていたりと、消費者の皆さんの料理の手間をしっかりと抜いている。こういった背景をわれわれが周知していくことで、消費者の皆さんが冷凍食品を使うことにポジティブなイメージを持っていただけたら」と思いを語った。
同じく「手間抜き」について問われた大友さんは「手間を抜いているのではなくて、企業と消費者のみんなで手間を分けているんだなという印象を抱いた」とコメント。また、料理好きだと話したうえで「冷凍食品を使うと、包丁や火を使わずに調理できるので、私にとっては手間抜きのコツ」と普段から冷凍食品を活用していることを明かした。
その後、朝ごはんの用意にバタバタしてしまうというエピソードから「トマトとほうれん草のリゾット」「ポトフ風具だくさんスープ」の2品を大友さんが実食。
「ポトフ風具だくさんスープ」について、手料理の苦労話なども交えながら「餃子とハンバーグという主役がいて、それぞれしっかり味がついていて食べ応えがある」と感想を述べた。
〈「『手間抜き』という言葉を広めていくことが協会の役割」=藤江会長〉
同会の後、藤江会長が記者団の質問に答えた。
「日ごろから料理への関心が高い大友さんをゲストに招き、また手間抜きについて周知できたということで、大変有意義なイベントになったと思う。
この『手間抜き』という言葉は、まだ『点』の段階で、今後はそれを『線』にして『面』にしていく。これが協会の役割だと思っていて、今後も取り組みを進めていきたい。
そして、今年度の冷凍食品の生産数量について。家庭用、業務用とも販売金額が伸びており、業務用は販売数量も伸びている。
家庭用は、価格改定効果などを受けて伸びており、特にワンプレート品や米の代替品となるめん類や米飯類の動きが非常に良い。
業務用は、外食や中食、給食などの調理現場において人手不足が深刻化している。それこそ企業と調理者で手間を分かち合うという意味で、業務用冷凍食品の存在意義は大きいと思っている。
今後業界としては、やはり賃上げをしっかり行っていきたい。何度か冷凍餃子の例を出しているが、もう少しわかりやすい例がほしいということで、ビッグマック指数のような適正価格をわかりやすく示せるものも用意していけたらと思っている。」(藤江会長)
〈冷食日報 2025年10月20日付〉