ホクレンが令和7年度北海道米の新米発表会を開催/マツコ・デラックスさんが4品種を試食

ホクレン農業協同組合連合会・北海道米販売拡大委員会は22日、都内で令和7年度北海道米の新米発表会を開いた。来賓として鈴木直道北海道知事が挨拶を行ったほか、北海道米のCMイメージキャラクターを務めるタレントのマツコ・デラックスさんが令和7年産の新米を試食した。
マツコさんは、ゆめぴりか、ななつぼし、ふっくりんこ、そらきらりの4品種の新米を試食。「私はななつぼしを普段食べてるんだけど、おかずにとても合うの」「ゆめぴりかはね、裏切らない」とそれぞれの味や食感の違いを確かめながら話した。また、ゆめぴりか以外の品種について、「東京ではまだ手に入りづらいと感じるけど、機会があったら自分に合う北海道米はどれか試してみてほしい」と述べた。
北海道の令和7年産米の作況単収指数は9月25日時点で98となり、予想収量は前年を下回る見込み。今夏は、全国で北海道の気温が最も高い日があるなど厳しい状況にあったこともあり、全国の102と比べると低かった。ただ、主食用うるち米の1等米比率は前年産に引き続き100%と高く、作柄に左右されることなく高品質を維持できている。ゆめぴりかとななつぼしは令和6年産の食味ランキングで最高位の特Aを15年連続で獲得。引き続き良質米の生産に取り組んでいくとしている。
〈鈴木知事「安心して営農できる環境を支えたい」〉
鈴木知事は来賓挨拶で、「今年の北海道は猛烈な暑さに見舞われたが、生産者の皆さんの努力によって、無事に実りの秋を迎えることができた。春には、田植えの準備が進んでいる中ではあったが、全国に先んじて米の増産の方針を打ち出した。全国有数の米どころであり、日本の食を支える北海道として、その期待に応えようという大きな決断だった。こうした状況もあって、食料安全保障の観点からも北海道への期待が今後ますます大きくなると思っている。また、例年に続き今年も田植えや稲刈りの手伝いをさせてもらった。厳しい自然と向き合い、真摯に米づくりに取り組んでいる生産者の苦労の一端を感じる中で、安心して営農できる環境を支えていくことがとても重要だと改めて実感した」と語った。

発表会では、鈴木知事とマツコさんのほか、北海道を中心に活動する俳優の森崎博之さん、北海道農協青年部協議会の高見章太会長が加わってトークセッションも行われた。森崎さんは「私も毎年米作りに携わっているので、楽な年なんてないとはわかっているが、今年はとくに大変だったと思う。春は温度が上がらず、夏は日照りによる干ばつがあり、収穫の時期には長雨にも悩まされた。それでも農家の方々が新米の収穫につなげてくれたことを考えると、頭が下がる思いだ」と作り手への感謝を示した。これに対し高見会長は生産者の立場から、「森崎さんの言う通り、気候が極端だった。去年も高温の被害があった中で、米農家はもちろん、畑作や畜産の分野でもリスク管理に気をつかう日々が続いた」と苦労を話した。これを受けてマツコさんは、昨年から続いている米価の高騰に触れ、「お米をはじめ、農作物、ひいてはさまざまなモノの値段が、携わる人々の作業量の割に安かったという問題もあると思う」と消費者としての感想を述べた。
最後に令和7年産の北海道米についてメッセージを求められると、マツコさんは「50歳を過ぎて、一食一食のご飯のありがたみを噛みしめながら食べることが多くなった」「最近は米不足もあったので、『どこでも手に入ります』と言えないのが心苦しいけど、北海道米が手に入ることがあれば、いつも以上に『おいしい』と口に出して食べて欲しい」とアピールした。
〈米麦日報 2025年10月23日付〉