5億食を販売した大ヒット商品『すごい納豆S-903』、健康機能性と美味しさを両立【タカノフーズ】

すごい納豆S-903
すごい納豆S-903

タカノフーズの『すごい納豆S-903』は、2017年2月に発売開始し、25年11月までに累計販売数量が5億食を達成した大ヒット商品だ。

発売当時、納豆の価格は3個パックで100円以下の商品が多い中、『すごい納豆』は150~160円と1・5倍以上の価格だった。納豆としては高価格帯の商品でありながら、「初回出荷は想定の5倍以上となった」と振り返る。

〈特許取得菌「S-903納豆菌」と「シールド乳酸菌」〉

同商品は、同社で保有する2200種類以上のオリジナルの納豆菌から選んだ、健康をサポートする特許取得菌「S-903納豆菌」を使用した納豆だ。長年の研究を経て、膨大な種類の納豆菌から、納豆製造に適しており卓越した特徴のある納豆菌を見つけ出した。たれには、森永乳業が保有する「シールド乳酸菌」を、1日の摂取目安とされる100億個配合した。

〈3年の開発中止を経て商品化、納豆としての美味しさも追及〉

「S-903納豆菌」自体は02年に発見したが、開発は一度お蔵入りになった過去がある。「機能性は確認できたが、納豆にした時に味が美味しくなく、3年ほど開発を中止していた」(同社)と話す。

しかし、発酵させる技術の向上や、発酵を促す室(むろ)の設備改良が進んだことにより、試行錯誤の結果、美味しい納豆ができる技術が確立され発売に至った。

納豆は健康イメージが強い一方で、特定の効果を断言できるほどの科学的根拠はまだ十分に揃っていない。「だからこそ納豆にはまだ多くの可能性が秘められており、その解明は非常に興味深いテーマだ」と述べる。

同社担当者は「安全で美味しくて体にも良い。一見地味な納豆だが、広く知っていただくように今後も注力していく」とコメントした。

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