【注目の豆腐店】0歳から100歳まで楽しめる豆腐、誰にでも再現できる工程を目指す

RAVO 神原裕代表
RAVO 神原裕代表

RAVO(神戸市中央区)が展開するYacco豆腐店は、神原裕代表が22年10月に創業した。元々、飲食店で料理人として働いていたが、コロナ禍をきっかけに、「食卓に直接届くものを出したい」と考えるようになったという。原料の作り手が見える大豆を使いたいと考え、長野県産の「一人娘」という品種に辿り着く。

豆腐作りの研究では、大豆卸の紹介でテストキッチンを訪れ、添加物メーカーにも足を運んだ。そのメーカーは濃度計で毎回数値を測定し、データを取得していた。神原代表も同様にデータを取りながら豆腐の製造を進めるようになった。豆腐は感覚で作られることも多いとするが、誰にでも再現できる工程を目指す。数値を取りながら改善を重ねることで、「必ず良くなっていく」と手ごたえを語る。たん白質濃度を高めたことで、低いにがり率でもしっかり固まる豆腐を実現した。

神原代表は創業にあたり、「町の豆腐屋や専門店の文化がなくなるのはもったいない。豆腐は家庭の冷蔵庫に必ずあり、認知されれば長く続けることが可能だと考えた」という。加えて「充填豆腐は賞味期限が20日程度取れる。これなら通販できると考えた」と語る。今では毎月異なる豆腐や豆乳セットを届けるサブスクリプションが売上のベースになっている。絹ごしや木綿と比べて工程が少なく、ロスが出ないので歩留まりが良い点からも、充填豆腐にこだわったとしている。

全国の豆腐を食べ歩き、特に郷土料理が多い九州の豆腐に関心を持ったという。その中でも宮崎県の菜豆腐は、野菜や前日残った佃煮を豆乳と合わせて固めたもので、無駄がないことに注目した。「菜豆腐を今っぽくアレンジできないか考えた」といい、山芋やいぶりがっこ、とうもろこしといった具材を加えた惣菜のような豆腐が誕生した。掲げるコンセプトは「0歳から100歳まで楽しめる豆腐」だ。使う素材はナチュラルなもので、添加物はにがり以外使っていないという。

山芋やいぶりがっこ、とうもろこしといった具材を加えた総菜のような豆腐
山芋やいぶりがっこ、とうもろこしといった具材を加えた総菜のような豆腐

目を引くカラフルなパッケージは子供を意識した。「冷蔵庫に入っていれば、子供があの豆腐を食べたいと言い、記憶にも残るのではと考えた」。最適な調味料やトッピング、調理の仕方を記載している。一番人気は「山芋豆腐」だ。醤油やわさび、刺身醤油、海苔、卵黄によく合い、「混ぜるととろろ状になるので豚やご飯にかけ豆腐味のとろろ代わりに」と提案している。

現在、百貨店の大丸神戸店にはポップアップで出店し、来年秋には常設店も出展を予定する。スーパーでは、コンセプトが似ている大近(大阪市福島区)のみと取引しており、二十数店で販売されている。

〈大豆油糧日報2026年1月13日付〉

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昭和26年(1951年)3月1日
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