【ケイエス冷食】25年度業績は売上高が前年並みを確保、東京本社移転や原材料高騰を主要因に利益は減益

古賀正美社長(中央)、落合幸司取締役常務執行役員(左)、野垣内克彦執行役員営業本部長(右)
古賀正美社長(中央)、落合幸司取締役常務執行役員(左)、野垣内克彦執行役員営業本部長(右)

ケイエス冷凍食品の2025年度(1~12月)業績は、売上高が前年並み、利益が減益となった(数値は非公表)。価格改定の影響で減収となった家庭用を業務用がカバーし、売上高は前年と同水準を維持したが、2025年4月の東京本社移転に伴う一時的な費用の発生や原材料高騰などを要因に利益は前年を下回った。

〈物流・人件費に加え、鶏肉・タマネギなどの単価が想定以上に上昇〉

同社は2月27日、東京本社で業界紙誌向けの業績報告会を開き、古賀正美社長、落合幸司取締役常務執行役員、野垣内克彦執行役員営業本部長が業績の概要や今期の取り組みについて説明した。

前期は、インバウンド需要が高水準を維持し、外食産業が回復基調にある一方で、依然として原材料価格、物流費、人件費などの上昇が続いたため、家庭用、業務用ともに、昨春にほぼ全商品を、昨秋に一部商品の価格改定を実施した。利益については、東京本社移転に伴い、期初に減益で計画しており、計画値はクリアしたが、前年との比較では減益となった。

価格改定の実施やリベートの管理強化、比例費の削減などにより増益効果があったものの、物流費、人件費の上昇に加え、主力品に関連して鶏肉・タマネギなどの単価が想定以上に上昇したため、コストアップを吸収しきれなかった。需給管理強化による原料購入の抑制や、泉佐野工場における原料の内製化など、一層のコスト抑制にも努めた。

〈業務用構成比が51%に到達、家庭用を初めて逆転〉

前期商品構成比は、家庭用が49%、業務用が51%。近年、業務用の構成比拡大を目標に掲げ、販促施策に取り組んでいるが、前期は初めて、業務用の構成比が家庭用を上回った。

家庭用は、昨年のコメ価格高騰も要因に弁当需要の下降トレンドが継続しており、価格改定後に主力「鶏つくね串」の回転率が想定以上に鈍化したため減収となった。そうした中、市場の節約志向の高まりに対応するため、主力の6本入りより割安感のある5本入りを強化した。国産野菜入りや若年層を狙ったヤンニョム味の発売などにより配荷拡大を図ったが、レギュラー品の不調分の補填には至らなかった。

一方、「鶏つくね串」に次ぐ主力品「おべんとうごまだんご」が前年並みを維持。「だし巻き玉子」や畜肉使用の弁当品が好調に推移したことで、鶏つくね串以外の弁当品については増収となった。食卓市場を狙った「中華菜皿」シリーズは、肉だんごと海老のチリソースを副菜として利用しやすい規格に刷新したが、節約志向から消費者の価格に対する選別意識が一段と強まったことで、値ごろ感の弱さが要因となり、伸長には至らなかった。

業務用は注力チャネルである外食、デリカ、学校給食ルートを中心に、人手不足への課題解決を意識した提案活動を展開した。しかしながら、業務用市場おいてもユーザーのコスト負担は重く、割安感を想起させる商品への需要が拡大しており、外食・デリカで価格改定を行ったタレ付肉だんご類の販売数量は落ち、年間を通して苦戦した。

一方、エリア別の提案を強化した学校給食は、栄養価を付加した肉だんご類が、好調に推移。全体としては、価格重視の傾向が強まり、タレ付肉だんごや仕入れ品の販売減が影響するも、タレなし肉だんごが好調に推移し増収を確保した。商品については、ベトナムの委託先で製造する「東方屋台めぐり」シリーズに、新味を発売するなど外食向けの商品提案を強化した。

〈3月から順次価格改定を実施〉

今期についても、価格改定を3月から順次実施する。価格改定により、販売数量減が予想される中、前年に続き業務用へ注力した営業活動により、対前年比で販売数量の増加を目指す。泉佐野工場のフル稼働を実現し、内製化や省人化も進め、持続的成長と収益基盤の構築も継続して図る。古賀社長は「トータルで売上高は微増、利益は増益を目指す。変革の第一歩を踏み出す年とし、柔軟に環境変化に対応しながら、持続的な成長につなげていきたい」と語った。

〈冷食日報2026年3月5日付〉

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昭和47年(1972年)5月
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昭和47年(1972年)5月
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