キーコーヒー、収益力改善進み増収増益、価格改定浸透と高付加価値品も寄与

キーコーヒーの家庭用製品
キーコーヒーの家庭用製品

キーコーヒーの2026年3月期連結決算は、売上高が前期比19.6%増の930億6700万円、営業利益が121.3%増の10億7700万円、経常利益が107.2%増の13億1800万円、親会社株主に帰属する当期純利益が361.3%増の9億8800万円となった。コーヒー生豆相場の高騰や円安、資材・物流費の上昇が続く中、価格改定の浸透と高付加価値品の販売が寄与し、大幅な増収増益となった。同社は5月28日に決算説明と事業報告を行った。

主力のコーヒー関連事業は、売上高が137億1800万円増の836億200万円、営業利益が6億9100万円増の15億7400万円。業務用、家庭用、原料用の各市場で売上が伸長した。柴田裕社長は増益要因について、「一番大きいのは、適正な価格で販売できたこと」と説明。一方で、独自性の高い戦略商品の販売や業務用市場での提案営業、製造・物流部門との連携による高品質な商材提供を進め、バリューチェーン全体で収益力改善を図った。

コーヒー生豆相場は2025年2月に1ポンド当たり350セントを超える水準まで上昇した。その後も高値圏で激しい値動きが続いている。前期は2回の価格改定を実施したが、相場上昇局面では価格改定が後追いになりやすい。そうした中で、適正価格で販売できる状況になったことが利益改善につながった。

家庭用では「KEY DOORS+ JET BREW」を展開し、最短10秒でレギュラーコーヒーを楽しめる簡便性とおいしさを訴求。業務用では営業担当者向けの研修や商品提案会を実施し、喫茶店や外食、ホテル向けにコーヒーと食材を組み合わせた提案を進めた。

柴田社長(左から2人目)は適正価格での販売が増益に大きく寄与したと説明
柴田社長(左から2人目)は適正価格での販売が増益に大きく寄与したと説明

今後の価格対応について、柴田裕社長は「相場は以前に比べれば少し落ち着いた状況だが、予断は許さない」とし、情報を集めながら商品を手当てしていく考えを示した。

2027年3月期の連結業績予想は、売上高が2.1%増の950億円、営業利益が16.4%減の9億円、経常利益が24.2%減の10億円、親会社株主に帰属する当期純利益が24.1%減の7億5000万円。増収ながら減益を見込む。

減益要因となる先行投資については、製造設備への投資と、商品・ブランドの認知向上に向けた大型プロモーションを挙げた。老朽化設備の更新に加え、生産性向上や環境対応を進め、若年層を含む生活者にキーコーヒーブランドを広く知ってもらう施策を強化する。また、人的資本への投資も計画に含まれると説明した。

2025年7月に連結子会社化したイノダコーヒについては、京都の老舗喫茶ブランドとしての認知を生かし、流通商品やギフト展開を進めている。柴田社長は家庭用市場での商品拡充を進める方針を説明。すでに歳暮向けギフトを展開しており、今夏にはリキッドコーヒーギフトも投入する。キーコーヒーが強みを持つ中元・歳暮などのギフト領域で連携を深めるほか、喫茶文化を支える姿勢を発信する。

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創刊:
昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
体裁:
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