日本茶のリーフ製品がコロナ下で注目高まる、トップの伊藤園は機能性表示の新商品「一番摘みのお〜いお茶」で市場盛り上げ

伊藤園「一番摘みのお〜いお茶」
2020年、日本の荒茶生産量は6万9800トンとなった。この16年間でお茶の生産量は30%下がっている。特に2020年はコロナの影響を受け、新茶を収穫する時期にあたる4〜5月は作業が思うようにはできなかったため一番茶の生産量は10%減少し、新茶会などお茶を振舞う機会もなくなった。

ただ、世界のお茶の生産量はこの10年間で1.5倍に増加しており、日本茶・紅茶を含めてお茶への注目が高まっている。そこで伊藤園は、日本茶のリーフ製品に大型新商品を投入する。新商品は機能性表示食品の「一番摘みのお〜いお茶」(100g)で3月15日から発売する。ラインアップは、産地の異なる1000円、1200円、1500円の3商品を用意した。

「一番摘みのお〜いお茶」は、後から何かの成分を添加しているわけではなく、お茶の葉だけで作られている。カテキンを多くしながらもおいしく飲めるように、茶葉の選別や火入れなどを工夫して作り上げたことが特徴だ。

機能性関与成分は、ガレート型カテキン340mg(抽出後)。届け出表示は「本品にはガレート型カテキンが含まれます。ガレート型カテキンには、BMIが高めの方の体脂肪を減らす機能があることが報告されています」。

2020年の日本茶(包装茶)市場は、おうち需要・健康需要の高まりで13年ぶりにプラスとなっており、お茶をいれる急須の売り上げも、同年7月からスーパーでプラスになってきているという。伊藤園の志田光正マーケティング本部長は次の通り語る。

「多くのお客様にお茶の良さが注目されてきている。2020年にコロナで苦しんだ茶農家の方や茶業界の方々とともに、お茶の価値を日本や世界の方々に伝えたい。特に一番茶のおいしさ、健康性、楽しさを多くの人に広めていきたい」。

伊藤園は、「一番摘みのお〜いお茶」の発売にあたり、中谷美紀さんが出演するテレビCMを5月から放映する。リーフ製品のCMとしては、約50年ぶりという。