イオン相模原SCが全館刷新、冷凍食品は地域最大級の品揃え、子育て世代に照準、年間客数1200万人めざす

小さいサイズのピッツァも展開
小さいサイズのピッツァも展開

イオンリテールは7月18日、「イオン相模原ショッピングセンター(SC)」と核店舗の「イオン相模原店」を全館リニューアルオープンした。先行して改装していた食品・日用品・化粧品フロアに加え、衣料品、暮らしの品、専門店、フードコート、店舗環境を刷新。「子どもも親も安心して“遊べる”“学べる”“くつろげる”」SCとして、地域住民のニーズに応える。

同SCは1993年8月、「ジャスコ相模原店」として開業し、今年で32年目を迎える。商圏内では住民のライフステージが変化する一方、交通利便性と自然環境に恵まれた住みやすさから、子育て世帯が増加傾向にある。隣接する町田市は14歳以下の子どもが増加しているエリアで、同市からの来店も全体の3割を占めるという。

「イオン相模原ショッピングセンター」 直営店食品フロア
「イオン相模原ショッピングセンター」 直営店食品フロア

今回のリニューアルでは、30代ファミリー層を中心とした若年層のニーズに対応する商品やサービスを拡充。松木一朗店長は「生鮮強化と若い世代を取り込む商品をそろえた。若い社員の感性も売場づくりに反映している」と語る。近隣にはイトーヨーカドーやロピアなどの競合があるが、イオンリテールの最新モデルへ刷新し、差別化を図る。

肉売り場では大容量パックも展開
肉売り場では大容量パックも展開

食品とヘルス&ビューティケア(HBC)の売場は、2023年11月に一足早くリニューアルしていた。食品売場では、惣菜・冷凍食品・農産・水産などの生鮮カテゴリーを強化。ベビーカーや買物カートがすれ違いやすいよう通路幅も拡大し、回遊しやすい売場設計とした。

冷凍食品売場は約360㎡の広さを確保し、神奈川県内(横浜市を除く)で最大級の1,100品目を展開。各地のご当地アイス・スイーツや有名チェーン店の冷凍メニュー、自宅で調理できる野菜・肉・魚の冷凍素材もそろえ、時短・簡便ニーズに応える。

.惣菜を対面方式で提供する「リワードキッチン」
.惣菜を対面方式で提供する「リワードキッチン」

惣菜売場では、素材や彩りにこだわったサラダや主菜となる惣菜を対面方式で提供する「リワードキッチン」を展開。毎日約20種類を並べる。さらに、店内手づくりのピッツァ「ピッツァソリデラ」や焼きたてパンの「カンテボーレ」を導入し、惣菜パンや食パンなども提供する。

農産では、神奈川県産の野菜やオーガニック野菜、カットフルーツ、簡便野菜の品ぞろえを拡充。

対面鮮魚コーナーは約2倍に拡大し、旬の丸魚やおすすめ鮮魚をそろえた。接客販売員を常時配置し、調理や食べ方の提案も行う。店内加工で惣菜にも活用するなど連動も図る。

惣菜売場までの導線も工夫し、入口の青果売場から突き当たりの惣菜売場まで、約110メートルにわたる広い通路を確保した。

1階のHBC売場では、カウンセリング化粧品に加え、Z世代に人気のコスメを強化。衣料品売場ではSPAブランド「TVC(ティーヴィシー)」が好調に推移しているほか、Z世代向け専門店「ダブルフォーカス」は中高生の来店が増加し、売上は計画の1.5倍で推移しているという。

3階のフードコートは、座席数を以前の約2倍の420席に拡大。子どもが自由に遊べる空間「けやきスマイルガーデン」などを設置し、家族でゆっくり過ごせる空間を演出している。

食品売場改装前の2022年の年間来店客数は約1,000万人。今期は1,200万人を目標に掲げる。

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食品産業新聞

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創刊:
昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
体裁:
ブランケット版 8~16ページ
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