物価高でも高付加価値PBが好調/自宅での「ご褒美時間」にコンビニ各社こだわりのラインアップを展開
昨今の物価高を背景に、コンビニ各社では「高価格帯」のプライベートブランド(PB)商品へのニーズが高まっている。節約を重視する一方で、自宅での「プチ贅沢」時間で疲れを癒したいという需要も高まっている。
※記事中の価格はいずれも税込表記。
◆セブンプレミアムゴールド
セブン‐イレブン・ジャパンの高付加価値型PB「セブンプレミアムゴールド」は今年、15周年を迎えた。同ブランドは2010年9月に誕生、現在までに約50アイテムに拡大し、顧客ニーズに応えてきた。2025年8月には15%引きセールを実施したこともあり、販売は好調だった。テレビCMやイベントなどの効果もあり、若年層の購入が増加し、客単価上昇にもつながった。
また、2025年は新商品の投下やリニューアルも行っている。カレー専門店「エリックサウス」稲田俊輔総料理長監修の「セブンプレミアム ゴールド 骨付き肉3本入 金のバターチキンカレー」(429円)などを新発売した。2025年5月までに約1億5000万個を販売した「セブンプレミアム ゴールド 金のハンバーグ」(429円)はリニューアルを実施。ジューシーなハンバーグにするために、牛肉から牛豚合い挽き肉使用に変え、デミグラスソースにもこだわりながら、価格は40円下げた。


◆ファミマルPREMIUM
ファミリーマートでは、PB「ファミマル」のプレミアムラインとして展開している「ファミマルPREMIUM」を拡充している。「ファミマル」は今年4周年を迎え、売上前年比において、8月末日まで毎月46ヶ月連続で前年売上げ超えを記録している。

2025年10月には、プレミアムシリーズに4種の新商品を投入した。その中でも、数量限定の「ゲイシャコーヒーゲイシャ100%使用」(248円)、「和匠の逸品 あずき最中」(308円)、「ワッフルコーン贅沢ミルク」(378円)が特に好調だ。定番商品「じゅわっと肉汁国産豚の大焼売」(397円)もリニューアルを行っている。

◆「3つ星ローソン」のプレミアムライン
ローソンでは、PBのニーズが高まる中、今年約5年ぶりにプライベートブランドを刷新、「3つ星ローソン」のプレミアムラインも始動した。パッケージもリニューアルし、商品名は見やすく、パッケージカラーは商品に合わせた識別しやすい色を使用するなど、わかりやすさを意識する。

各商品リニューアルを進めており、10月には欧風カレー専門店「オーベルジーヌ」監修の「欧風チキンカレー」(430円)を発売した。カレーやビーフシチューなどパウチ惣菜に加えて、「プレミアムおにぎりいくら醤油漬」(308円)など、具材にこだわったおにぎりも展開する。

各社、味わいだけではなく使用する素材にもこだわり、PBならではの「付加価値商品」に注力している。







