シダックス フェアイベント「全国郷土料理うまいもの紀行」が好評

「全国郷土料理うまいもの紀行」関東編
「全国郷土料理うまいもの紀行」関東編

シダックスグループの事業子会社シダックスフードサービス(株)では4月1日~5月31日の期間、全国で受託運営する約600カ所の病院・高齢者福祉施設などを対象に、2020年10月より継続している全国の郷土料理を地方ごとに順次展開するイベント「全国郷土料理うまいもの紀行」を開催した。

これまで8回を数え、今回は関東地方の郷土料理がテーマ。メニューは「かつおめし」「小松菜揚げしゅうまい」「ゼリーフライ」など9品。「全国郷土料理うまいもの紀行」は、病院や施設からの外出が難しい利用者に向けて郷土料理を提供し、コロナ禍でも旅行気分を味わってもらうことが狙い。

「全国郷土料理うまいもの紀行〜関東編〜」の、かつおめし(左下)と小松菜揚げしゅうまい(中央)
「全国郷土料理うまいもの紀行〜関東編〜」の、かつおめし(左下)と小松菜揚げしゅうまい(中央)

「地元の味」の再現にこだわり、メニュー開発時に次の2つの工夫を行った。

1つ目は、郷土料理をセレクトする段階からメニュー作成、監修まで、全て地域在住の栄養士たちが強いこだわりを持って取り組んだこと。例えば、岩手県盛岡市発祥の郷土料理「じゃじゃ麵」は、元になった中国の「ジャージャー麺(炸醤麺)」と見た目がほぼ同じだが、「じゃじゃ麵」に慣れ親しんだ地元の栄養士たちが食材や味付けをこだわったことで、岩手県の「地元の味」の再現に成功した。

また、同イベントの第5弾は特別編としてベトナム料理を提供したが、その際もベトナム人技能実習生たちがメニューをいちから作成し、「緑豆・ココナッツミルクのチェー」「バサのヌクマム煮」など日本人には馴染みの薄いベトナムの「地元の味」を再現した。食材についても同様でベトナム料理には欠かせない調味料のヌクマムや、ハーブの1種であるレモングラスを使用するなどこだわりつつ、日本人が親しみやすい料理を選定した。

2つ目は、提供される料理は完全調理品なので、事業所ごとに味のばらつきが出ないことだ。事業所での調理の場合、機材や材料の制約からどうしても「地元の味」からは離れ、食べた人に旅行気分を味わってもらう目的からは外れてしまう。そこであえて完全調理品を使用し、地域在住の栄養士がこだわり抜いた「地元の味」を日本全国に届けることにした。

「全国郷土料理うまいもの紀行」を継続して実施している通所介護施設の「デイサービスセンターぬくもり」(茨城県猿島郡)を尋ねると、佐々木将博センター長は、「利用者の評判は良い。料理を食べて過去に行った旅行の経験を思い出す利用者もいるほどだ」と反響を語り「施設内に貼られたイベントの告知ポスターを見て利用者と話すこともある」と述べた。また、実際に喫食者に話を聞くと「こういう変わった料理もいい。旅行気分を味わえる。味もおいしい」と喜びを語り、完食していた。

「デイサービスセンターぬくもり」佐々木将博センター長
「デイサービスセンターぬくもり」佐々木将博センター長

献立の作成をしている石川幸代マネージャーは「作り手の私たちが食べたことのない各地の郷土料理を再現することは難しい。レシピが配られたとしても、利用者様に合わせてアレンジしてしまうと思う。『地元の味』の再現という意味で完全調理品の採用は良い。完全調理品のイベント食は提供もしやすく、助かっている」とイベントの利点を述べた。

媒体情報

月刊 メニューアイディア

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また、幅広い読者層の期待に応えるため増刊号を毎年1回発行しており、給食関係者の強いニーズから年間を通して使用できるオリジナルメニューを紹介しています。
2015年には、高齢者食の第一人者である中村育子先生や金谷節子先生に作成いただいた『日本初!スマイルケア食もアレンジ!高齢者のためのレシピ80選』。
2016年には、全国学校栄養士協議会協力の『子どもが好んで保護者も納得!学校給食アレンジレシピ集』。
2017年には、スチコン調理の決定版!総合厨房機器メーカータニコーとコラボした「省力化と豊かさ実現!スチコンレシピ集&活用術」。
2018年には、慈恵医大病院とシダックスのレシピを紹介した「加工食品アレンジ!高齢者食レシピ100選」
2019年には、東京五輪に向けて、日本栄養士会の鈴木志保子副会長監修『アスリートとスポーツ愛好家のためのレシピ』。
2020年には、平成30年間の給食業界の動向をまとめた「平成時代の給食から令和へ」。
2021年には、「打倒コロナ!免疫力アップレシピ」。
2022年には、「給食とSDGs」。
2023年には、「次世代に伝えたい学校給食」。

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昭和54年(1979年)1月
発行:
昭和54年(1979年)1月
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