味の素次期社長に西井孝明氏、元味の素冷食取締役家庭用事業部長

味の素は6日の取締役会で、6月下旬付で社長交代することを決めた。伊藤雅俊現代表取締役社長最高経営責任者は代表取締役会長に、新代表取締役社長最高経営責任者に西井孝明現取締役常務執行役員(写真=左)が就任する。

6日の記者会見で、西井次期社長は「確かなグローバルスペシャルカンパニーとして、事業規模、事業構造としても2020年にグローバル食品メーカーのトップ10を目指す目標」を掲げ、「伊藤社長から引き継ぐ重い仕事だが、身の引き締まる思い」と述べた。また、これまでの仕事の中で印象深い仕事について、「冷凍食品事業で日本一の『ギョーザ』の仕事をしたこと。それまではもうからない事業、再生産できない事業とされていたが、『ギョーザ』を永 久改良し続け、その価値にふさわしい価格を提示し、サステイナブルな事業として立て直しできたことが一番の思い出」と語った。また、伊藤社長は「グローバルカンパニーの入り口に立ちたいと思ってきたが、それは実現でき、時価総額1兆円のバーをクリアした」と述べた。

<西井孝明氏(にしい・たかあき)の略歴>1959年12月生まれの55歳、奈良県出身。82年3月同志社大学文学部社会学科卒。82年4月味の素入社、04年6月味の素冷凍食品取締役家庭用事業部長、09年4月味の素人事部長、11年5月執行役員人事部長、13年5月ブラジル味の素社社長、同年6月取締役常務執行役員(現任)、ラテンアメリカ本部長(現任)。