ヤグチ「マルヤ会秋季見本市」、ラーメンフェアで食べ比べ提案 創業70周年・マルヤ会50周年の節目

ヤグチと同社得意先で組織するマルヤ会は3日、東京・池袋サンシャインシティ ワールドインポートマートビル展示ホールで「2015マルヤ会秋季見本市」を開いた。来場者は3,000人を超えた。今回はラーメンにスポットを当てて、メーカー各社の製品を使ったラーメンの食べ比べを行った。新商材人気コンテストやスタンプラリーなどの趣向も凝らした。

今回のマルヤ会見本市は99回目。ヤグチの創業70周年、マルヤ会結成50周年の節目にも当たる。なお第100回でないのは、東日本大震災を受けて1回中止となっているため。

メーンテーマは「豊かな実りあるマルヤ会~豊かな品揃えと専門力~」を継続し、サブテーマに「見て・比べて・納得!秋冬メニュー商材」を掲げた。特にラーメンの特設コーナーを設け「メーカー様いちおし提案!ラーメンフェア」として10社のスープの食べ比べを行った。

隣接して冷食のテーマ展示も展開し、冷凍畜水産品をトッピングした付加価値ラーメンメニューの提案を行った。具材として鴨肉の薫製やサーロインステーキ、ホタテ、魚介類を乗せたメニューに仕立てて紹介した。

岩見隆向取締役は「普段、これだけの食べ比べはできないことなので来場客には評価されている。前回はカレー、今回ラーメンとポピュラーなメニューとなったが、専門店は別にして市場のすそ野を広げられればいいと思う」とした。

プライベートブランド「YGC」「VPs」ブランド商品は会場入り口付近に集めて紹介した。特にリーズナブルな商品を展開するブランドとして始めたVPs(Value:商品価値、Price:価格、Select:選択)の浸透を図ってか、VPsの品ぞろえが充実していた。栗栖信也社長はPB商品について「NBにないものを補完することが役目。(VPsは)特に西日本からの反響が強い」としている。

非常食コーナーにも関心が集まったようだ。東日本大震災から5年を迎えようとしていることから、今年から来年にかけて備蓄食の更新時期にあたるためだ。ヤグチの非常食ラインアップを陳列したほか、サタケが定評のある「マジックライス」の豊富なラインアップと「マジックパスタ」を紹介、アルファフーズはレトルト惣菜のほかスープ類を紹介した。

栗栖社長は当日の記者会見で次のように述べた。「当社にとって節目の年の展示会となった。ラーメンを特集したが、インスタントを含め日本人はラーメンをよく食べる。ただ、つけ麺や辛い麺など需要が多様化するなか、実態はどうなっているのか。一堂に会して各社の商品特性の違いを確認してもらい、得意先がユーザーに説明できる状況を作りたかった。アソートすることで何かしらの気付きがあると思う。少子高齢化、女性の社会進出、単身世帯の増加、インバウンド消費–と食の多様化が進んでいる。需要に合っ食材を定期的に発信し続ける場として、マルヤ会見本市を展開していきたい」。