【年頭所感】日本冷凍食品協会会長、伊藤雅俊氏

シニア・男性の啓発に重点 平成29年に認定基準改正へ

世界経済は米国などを中心として全体として景気が緩やかに回復していますが、中国を始めとしてアジア諸国での減速が明確になってきました。日本経済については、設備投資等は弱含みですが、個人消費は総じて底堅く、雇用改善も進むなど緩やかな回復基調が続いています。また円安が一層進み、原油価格の大幅な下落があったものの輸入原材料価格の上昇を招く一方で、インバウンド消費の増加をもたらしました。

冷凍食品を取り巻く状況をみますと、穀物等の国際価格は豊作が続いたことから落ち着いた動きで推移していますが、円安の進行等から各種の原料や資材の価格が上昇したほか、物流コストや賃金も上昇しています。このため、冷凍食品企業はコスト上昇に見合った価格転嫁を図ってきました。厳しい競争が続く小売業では、依然としてデフレ圧力が強いものの、価格転嫁は一定程度浸透したものと思われます。