アサヒビールがエノテカを買収-「ワインのリーディングカンパニー目指す」

アサヒビールは13日、ユニゾン・キャピタルがアドバイザーを務めるファンド等との間で、ユニゾン・キャピタル等が保有するエノテカの発行済株式の全部を取得する株式譲渡契約を締結した。株式譲渡は3月31日に実行される予定(詳細次号)。

エノテカは、1988 年創業。現在、国内に約50店舗、中国に9店舗、香港7店舗、韓国2店舗、シンガポール1店舗を展開するほか、「バロン・フィリップ・ロートシルト」「トーレス」「ルイロデレール」など、海外有力ワイナリーの国内独占販売を行っている。

「エノテカとアサヒグループの協業により、エノテカがアサヒグループの事業基盤、経営基盤を活用することで、好調なワイン市場を背景に、更なる成長を早期に実現することが可能になると考える。また、アサヒグループが保有するワインブランドや高級洋酒などを、エノテカ社で販売する可能性も検討する」(同社)。

昨年12月期のアサヒビールのワイン事業売上規模は約144 億円。エノテカの2014年3月期連結売上高は173億1,300万円。「エノテカの売上と合わせることで、グループとしてのワイン事業の売上規模およびワイン市場における存在感も高まる」(同社)。

エノテカ側は、「総合酒類企業のアサヒグループの一員となることで、エノテカブランドの信頼を一層高めることが可能となった。今後は、グループの事業基盤、経営基盤を活用し、更に事業を発展させ、“ワインのリーディングカンパニー”“アジア№1 のワイン商”を目指す」と発表している。

今回の買収に伴い、現エノテカ代表取締役社長廣瀬恭久氏はエノテカ会長およびアサヒビール顧問に、社長には櫻井裕之氏(現エノテカ常務執行役員)が就任する予定。また、アサヒビール専務取締役兼専務執行役員の平野伸一氏が非常勤でエノテカ取締役副会長を務める。