2012年度の酒類卸売業者、総売上高2.8%減、総営業損益は大幅に改善

国税庁はこのほど、2012年度(平成24年度)の「酒類卸売業者の概況」をまとめた。調査対象者は1,661者で、回収者数は1,422者(回収率85.6%)。総営業利益は営業損益が続き、24年度も欠損となったが、329億円と、一桁減ってかなり改善した。

酒類の総販売数量は0.5%増の1,202万klだった。しかし、これは対卸売業者(二次卸)が3.1%増だが、対小売業者では0.2%減となる。酒卸売の総売上高は4兆9,378億円で2.8%の減少。数量よりも金額の減少幅が大きく、依然デフレが続いていることを伺わせる。ただし、酒卸売の売上総利益は4,651億円と6.6%増えており、配送費などのコスト削減の成果とみられる。

酒受取リベートは1.0%減の1,025億円の一方で、酒支払リベートは14.3%増の559億円となり、苦しい立場を伺わせる。

酒卸部門の従業員は1万9,222人だった。

一企業平均の酒類の総販売数量は8,459klで、1.3%増えた。一企業の総売上高は245億円で、9.1%増えた。

調査対象者は、2013年4月1日現在で、全ての酒類またはビールを、酒類販売業者または酒類製造者に販売することが認められる免許を有する者。