「全国に日本酒の魅力を発信」、需要開発へ新たな企画多数-酒造中央会

日本酒造組合中央会は1日、都内で「全国に日本酒の魅力を発信」説明会を開催した。「10月1日の日本酒の日」に、全国一斉に乾杯する事業などを中心に、ミラノ万博への出展、「二十歳の日本酒プロジェクト」、酒蔵ツーリズムモデルツアーなどについて説明した。
【10月1日・日本酒の日の全国一斉乾杯】
櫻井武寛副会長は冒頭挨拶し、「昭和48年、1973年のオイルショックの年に日本酒のピークがあり、そこから毎年下がり続けている。いまは、当時の3分の1以下、33%を切っている。色々と手を打って対応しているが、商品開発の面と、市場をどうみるかという2つの要素で図っていく。それを当中央会が担い、様々な企画を立てている。一方で、輸出実績をみると、今年の1~7月では、数量が13%増、金額は26%増と若干伸びているが、国内の需要はまだまだ。本日は当会の需要開発のメンバーが揃っており、何をやっているのか説明し、需要回復に協力頂きたい」とした。海外での日本酒人気が上がっているなか、日本酒の文化や食と合わせた奥深い魅力を発信するには、全国の組合員が一つになって行事や販促をやることが大切と説き、「10月1日の日本酒の日」の全国一斉乾杯を初めて行うことにしたと説明した。
全国一斉乾杯は、同じことをやるのではなく、各地で様々な取組を行う方向で、メインは明治記念館で行われる「日本酒で乾杯推進会議の第12回総会・フォーラム&懇親パーティー」の乾杯に合わせて、19時30分に全国一斉に乾杯しようというもので、公式ホームページ上のUSTEAM(ネット動画共有サービス)で明治記念館の様子を全国に発信するほか、全国の特に象徴的な2地域(兵庫・姫路と佐賀)の様子を中継で結ぶと発表した。姫路は城が改修され、注目が高いのと、佐賀は2年前から一斉乾杯を行っており、昨年はシンガポールと交流し、今年は1万人の参加を目指しているとし、話題性のある2地域を選んだと説明した。