100周年迎えたモトックス 平岡篤取締役社長インタビュー

-今年、100周年を迎えましたね

当社は「Value&Quality」つまり、「無名でも良質のワインを適正価格で提供すること」をコンセプトに掲げ、市場の変化にあわせて事業を進化させてきた。これからもただお酒を売るのではなく、日本の豊かな食シーンを提案する会社でありたい。ワインに加え、日本酒やビールの新規提案を進めるとともに、新たな食材の開発・提案にも積極的に取り組み、豊かな日本の食文化へ貢献したい。

-主力のワイン事業ではどんな取り組みを?

多様化する消費者のニーズに合わせて積極的に新商品を投入し、さまざまな嗜好を持つワインファンの幅広いニーズに応えられる品揃えを目指して拡大してきた。ポートフォリオはすでにしっかりできているので、今後はむやみにラインナップを増やすのではなく、ミドルレンジのワインを中心に、その魅力をもっと伝えていきたい。また、ワイン文化を、地方都市にも波及させたい。当社では、沖縄や軽井沢といったリゾート地はもちろん、全国20都市以上で試飲会も実施している。

-アベノミクス以降、ワイン市場に変化はありましたか?

株価上昇を受け、ボルドーの高額ワインの動きが活発になった。グランヴァンの価格も落ち着き、ボルドー人気が再燃している。一方で、為替の影響は気になるところ。ワインの消費層は、価格に敏感で、値上げには慎重にならざるを得ないが、ユーロで145円、ドルで125円を超えると厳しくなる。

-チリワインはいかがでしょう?

今後、量的にフランスを抜くのは確実だが、低価格品は過当競争に入り、一時の勢いはなくなったように思う。

(以下、本紙にて)