9月の価格動向を総務省統計で分析、全般に「下げ」の展開続く

9月の小売価格動向を、総務省の小売物価統計、消費者物価指数から探る。この統計は「税込」表示で、前年同月差をみてみると、依然として「全般に下げ」傾向のまま。9月は中旬に北関東を中心とした記録的な大雨などがあったものの、SWの好天など好影響もあった。
ビール類はプラスだった月だが、価格はどうだろうか。ビール類は東京、大阪など大都市圏を中心に「▲」が散見される。販売好調なウイスキー、ワインもジリ下げで、ウイスキーは量販店の競走のあおりで低下が目立つと思われる。販売が低調な和酒(清酒、焼酎)は、エリアによって大幅な低下も目立つ。
清酒は動いているのは依然として吟醸、純米系の高価格帯だから、価格の低下が目立つのはその購入層が一休みしているのか、レギュラーへ回帰しているのか。反対に大幅に価格が上がっている都市もあるから、調査母数の少なさによる対象者の気分がかなり反映されているのかもしれない。
輸入ワインも価格の動向としては同じことがいえる。安価なものが動いているなかで、高級品も低迷はしておらず、調査対象者のその月の動向に影響されるとみえる。
9月は8月と同様に、外食(ビール)のふり幅が大きい。9月はSWで外出した人も多いだろうから、そこでの各料飲店の価格誘導がどこまであったか。大都市圏では概ね「下げ」の傾向で、客足の多さで価格は下げに動いたか。