「ミラノ発日本食・食文化再発見シンポジウム」に福島・新城会長が参加

農林水産省は11月27日、都内で「ミラノ発日本食・食文化再発見」シンポジウムを開催した。今年5月から10月にかけて開催されたミラノ万博に参加した行政、各食品業界の報告があり、最後に芸人で日本館サポーター、現地で日本料理を振る舞った木村祐一氏などが参加しパネルディスカッションも行われた。本紙関連では、福島県酒造組合の新城猪之吉会長(末廣酒造代表)が登壇、氏の発言を中心に紹介する。

【出展報告にて】 当社は1904年にセントルイスで開かれたエキスポで銀メダル、1905年ベルギーでは金メダルを取った歴史がある。私は子供の頃からその賞状を眺めていて、いつか絶対に出展してやるぞと思っていた。夢がやっと叶った。(ミラノでの鏡割りの写真をみせ)この中に辰巳琢郎氏がいて、彼は親友なのだが、一緒に飲んでワイン7本を開け、その後日本酒を飲むという化物みたいな男です(笑)。

福島県は新酒鑑評会で日本一だが、誰も知らないだろう。新潟とこの10年1位の回数を競っており、連続受賞は当県だけと威張っている。ミラノ大の学生8名に福島に来てもらって、ミラノではその学生にきてもらって日本の様子を報告してもらった。福島県の知事もミラノ大へ行って講義を行い、震災と原発の状況について説明し、いまだ残る風評被害で苦労している状況も説明してもらった。私も酒造組合の会長で、色々なところに行って安全安心だと強調している。ただ、中国、韓国へはいまも輸出できない。

ミラノ万博では1.5万人の飲んでもらった。当社は20年前からイタリアの輸出を狙っていた。パリでは(普及のため)鮨屋も買ったが追い出された。イタリアも全然ダメで、行っても行っても跳ね返された。スローフードが流行っていると聞いて、また行ってみたが自国のワイナリーを守る主旨だったようで、かえってダメだった。地産地消を推進しているのは同じと現地で言っても何の意味もない。