12月のPOS価格、ビール、新ジャンル、清酒らが全面「▲」

全国のスーパーにおける2015年12月の主な酒類のPOS平均価格(SKU単位)が明らかになった。12月は再需要期ということもあってか、「▲」が並び、この1年を通しても「下げ」局面は変わらなかった。値上げをしたはずの和酒も、清酒、焼酎と年末は「▲」ばかりで、ビール類も同様に「▲」一色となっている。

12月単月はビール類の動きはプラスとされており、下げも売上増に繋がる範囲ならOKだろう。その点、和酒は動きが鈍いとされており、小売の価格競争に振り回されて実需は動かずでは疲弊するのみだ。ただ、一番の売り時である年末にそんなことをいっても仕方がない。新年は価格を維持するためにも、何らかの活性化が期待されるが、既存の商品でそのイメージをつけるのは難しいだろう。ダウントレンドをどう捉え、業界として多少なりとも、既存ユーザーではない層にも振り向かせるような話題が欲しいところだ。

実需が堅調なRTDは価格も落ち着いているし、ウイスキーも同様の傾向か。ビール類では、各社ともビール回帰の動きがますます働くと予想され、新年は末端の価格がどう動くかも注視される。

12月は、52銘柄のうち、前年比で上げが12銘柄13銘柄、下げが38銘柄(比較不可が2銘柄)。11月に比べ、上げが1減、下げは2増となった。全国のスーパー約880店舗のPOSデータ(KSP-SP社調べ、当月は994店舗)をもとに、SKU単位による12月のPOS平均価格を集計した(カテゴリーごとのランキングは資料面で順次掲載)。