11月の酒類課税数量は3.3%増、1~11月は0.0%に-国税庁

国税庁がまとめた2016年11月の酒類課税数量(国産酒=国税局分と輸入酒=関税局分の合計)は前年同期比3.3%増の73万9,912klとなり、10月(2.4%減)から回復した。ただ、前年11月は6.1%減の裏だけに、大きく消費が回復したとは言い難く、気分としては低調のままといえそうだ。1~11月は0.0%まで回復しており、残り1カ月で前年プラスも期待される。
前年11月をみると、ビール(6.1%減)の落ち込みが激しく、15年の11月は4.8%増と回復しているとはいえ、13年水準には届いていない。加えて、発泡酒が前年は5.7%増も、15年は5.2%減と減少しており、その他の醸造酒(4.7%減)も落ち込んでいる。ボリュームゾーンで増えたのは、リキュール(8.1%増)で、ここまで堅調だった国産ウイスキー(0.1%増)、全体の果実酒(2.8%減)がやや停滞している。和酒は減少が続き、前年も減少していることから、ダウントレンドに歯止めがかからない。1~11月では清酒(14年1~11月2.0%減→1.5%減)、単式蒸留(乙類)焼酎(1.3%減→1.8%減)、連続式蒸留(甲類)焼酎(3.4%減→3.6%減)と厳しい情勢だ。
輸入は7月以来のプラスで2.5%増。最大ボリュームの果実酒(5.5%減)が5月以来の減少だったが、リキュール(12.8%増)が7月以来の増加で、甲類、ビール、ウイスキーなどがプラスで全体を底上げした。