2月のPOS価格、ビール類の全面「▲」続く、清酒、甲類も全面下げ

全国のスーパーにおける2月の主な酒類のPOS平均価格(SKU単位)が明らかになった。依然として、前年同月比では「▲」一色の展開に変わりはないが、2月は特に、前月比でも「▲」が目立つ。年明け1月、2月と消費が重たい状況が続いているとされ、前後の1月、3月と比べると催事も少ない2月で価格訴求による消費喚起が行われたとみることもできる。
ビール類は、きれいに前年比で「▲」が並んだ。前月から下げているのは新ジャンルで目立つか。ただ、下げ幅は若干1月ほどではないにせよ、全面安に変わりはない。
他に、甲類、清酒は前年比、前月比ともに「▲」一色の様相で、清酒は2年前に値上げに踏み切ったのがウソのように、ジリジリと下げ続け、値上げ前の価格に逆戻りしている。パック商品は購入層が限られ、その頼みの層の酒量が減り、よそへ浮気されという状況だけに、話題喚起も難しいだろうが、せめて浮気されている分を引き戻す努力はあってよいか。パック商品の購入層は極端な構成になっていることも予想され、やはり裾野を広げる見せ方も大事だろう。
乙類も決して消費は動いていないが、むしろ安定感はあるのかもしれない。前年は霧島酒造の白霧島や、他社でも白のリニューアル、付加価値の高い原料や熟成酒などの話題もあって、本体での話題喚起も期待される。
RTD、ウイスキーと消費が好調な品目は価格訴求も緩いとみられるが、競争の激しいRTDで下げが続いているようにみえる。