1~12月の酒類課税数量は0.2%増、3年ぶりの増加-国税庁

国税庁がまとめた2015年1~12月の酒類課税数量(国産酒=国税局分と輸入酒=関税局分の合計)は前年同期比0.2%増の885万9,923klで、2012年(0.3%増)ぶりの増加となった(品目別の数字は別稿)。内訳をみると、国産酒(0.4%増)が増加し、輸入酒(2.2%減)が減少するという構成で、これは本紙が掴んでいる1~12月ベースの数字(2002年以来)で初のことになる。
国産の増加は最大ボリュームのビール(0.3%増)の増加が大きく、次いでボリュームの大きいリキュール(1.4%増)、他にスピリッツ類(12.1%増)、ウイスキー(17.2%増)、発泡酒(0.4%増)が増加し、果実酒は国産、輸入とも増加し、合計2.1%増となっている。和酒、その他の醸造酒は減少した。輸入の減少はリキュール(8.5%減)の減少が響いた。
品目ごと細かくみていくと、2年続けて1~12月で増加したのは、果実酒(4.8%増→2.1%増)、ウイスキー(11.2%増→18.0%増)、発泡酒(4.4%増→0.4%増)、スピリッツ類(18.6%増→11.7%増)といったところで、発泡酒がダウントレンドを除いては、ここ数年堅調な品目といえるだろう。数字上からも勢いのある品目と捉えられる。
ビール(1.0%減→0.2%増)のように前年の減少から増加に転じたのは、リキュール(2.6%減→0.1%増)で、リキュールは国産(3.3%減→1.4%増)が増加、輸入(3.0%増→8.5%減)が減少と逆の傾向を示している。ビールは輸入(8.2%減→3.5%減)はマイナスが続いており、国産(0.9%減→0.3%増)の増加が大きく牽引している。