1~3月のビール類課税、営業日2日増も3.8%減、ビールカテゴリー活性化

ビール酒造組合などが発表したビール5社の1~3月期のビール類の課税出荷は、前年比3.8%減の8,068万c/s(大瓶20本換算)となった。1月に昨年12月の一部、政策的出荷の反動があり、一方で、今年はうるう年のため、1~3月累計の営業日が2日多いなどで、この数字をどうみるかは難しい。ただし、12~3月の4カ月間の前年同期比は99.5%で、微減という近年の消費トレンドが続いているといえそうだ。

販売数量ベースでは、1月は9.5%減。一部、昨年12月の政策的な在庫政策の反動が大きい。また昨年1月発売の「のどごしオールライト」の裏返しが影響した。2月は0.1%増。営業日数は、うるう年のため、前年比で1日多い。新商品としては「クリアアサヒ 桜の宴」「一番搾り春爛漫デザイン缶」「香りの極ZERO」などがあった。3月は0.4%増。営業日は1日多い。各社、ビールカテゴリーで、新商品が活発に発売された。「アサヒ ザ・ドリーム」がもっとも大きく貢献し、月間で87万c/sを出荷した。他に「ザ・プレミアム・モルツ 〈香るエール〉」「一番搾り 小麦のうまみ」「ヱビス」リニューアルなど。

4月も引き続きビール新商品の発売が相次ぐ。 「ドライプレミアム豊饒」「黒ラベル エクストラブリュー」「ザ・プレミアム・モルツ〈サマースペシャル〉」などだ。4月も前年を超えれば、3カ月連続のプラスになる。1~3月期を各社別にみると、アサヒビールは3%増。ビール2%減、発泡酒4%増、新ジャンル14%増。ビールカテゴリーに注力しつつも、リニューアルした新ジャンル「クリアアサヒ」が2割増となるなど、既存品の底力が発揮された。

キリンビールは11%減。ビール2%減、発泡酒11%減、新ジャンル18%減。昨年の「のどごしオールライト」発売の反動が大きかった。主力の「一番搾り」は、単体で瓶・缶ともにプラスと好調を維持した。

サントリーは約3%増。ビールカテゴリーは1割程度のプラス。「ザ・プレミアム・モルツ」は1%増。新発売の〈香るエール〉は3月までで51万c/sを出荷した。新ジャンル「金麦」は6%増。

サッポロビールは約1%増。ビールは5%強の増。「黒ラベル」が好調で、4%強の増。特に缶は、約23%増だ。「ヱビスブランド」計も、約7%増。新ジャンルも「麦とホップ The gold」のリニューアルで、約12%増。