4月の新潟清酒出荷は3.8%減も県外は2.0%増、1~3月は全体0.9%減

新潟県酒造組合が発表した4月の清酒出荷は、3.8%減となった。前年4月(12.6%増)は、仮需反動の裏(14年4月は11.8%減)で大幅増だっただけにマイナスは仕方なくみえるが、増税前13年4月と比べると4.5%減で、ジリ下げ基調は否めない。要因は本醸造、普通酒の減と変わらずだが、4月だけみれば、県内(8.6%減)、県外(2.0%増)と明暗が分かれた。これは前年4月の増加幅によるが、普通酒需要の強い県内の減少が全体を左右している。
吟醸酒は今年1月以来の減少で、前年4月は13.9%増の裏だから仕方ない部分もある。逆に純米酒は前年4月21.1%増の裏だが、今年4月も1.3%増とプラスを維持しており、純米酒需要の旺盛さといえるだろうか。
1~4月は、全体で0.9%減(前年1~4月は5.2%減)。県内(5.9%減→4.0%減)、県外(4.4%減→2.6%増)で傾向がはっきり分かれてきた。県外に新潟の酒を、というよりは個々の蔵が首都圏向けで拡販しているのが積み上がっているとみるべきか。「新潟の酒」という認知が特に若者層にどこまで響いているのか、この数字からは読み取れないが、今後の需要喚起に気になるところだ。
というのも、菊水酒造が若者向けの純米大吟醸を発売、SNSを使った情報発信を強化する動きなどがあり、これらがどう響いていくのかも気になるところだ。