現地レポート 「47都道府県の一番搾り 静岡づくり」㊤

キリンビールは、全国の47都道府県ごとに味の違いや個性を楽しめる「47都道府県の一番搾り」を5月から10月にかけて、順次発売開始している。スローガンは“地元の誇りを、おいしさに変えて”。全国9工場の工場長と、全国の支社長が、地域の食・文化・情報などに精通している方と一緒になって商品コンセプトを共創した。5月10日に9工場所在県で、6月7日に16都府県で発売されており、今後、7月5日に熊本県、8月2日に12県、10月12日に9県で発売される。今回、この取組みのモデルケースとして6月7日に発売した「静岡づくり」にスポットを当て、レポートする。

6月3日に「一番搾り 静岡づくり 完成お披露目の会」が老舗の料亭「浮月楼」で催され、共創メンバーの関係者を中心に約100名が参加し、大いに盛り上がった。静岡県の難波喬司副知事もお祝いにかけつけた。駿河湾と富士山を擁し、海の幸・山の幸に恵まれた静岡県は、農水省から認定された439もの食材を誇る。共創メンバーは地元有志の団体である「ふじのくにの旬を食べ尽くす会」の岩澤敏幸さん(写真右下)を中心に9名を選任。昨年11月上旬にワークショップを立ちあげた。

発売後一週間の6月14日に大角晋朗支社長(写真上)を訪ねた。その段階で「完全な予約受注生産でしたが、ありがたいことに、もう缶容器は予備がない。瓶容器は少し余裕を残していますが」とのこと。アルミ缶や段ボールなどの資材も地元の業者に発注するため、当初から供給量は決定済みであり、追加生産などは行わない。「もうちょっと強気に見通してよかったかな(笑)とも思っていますが、重要なことは、地元の方に我々の想いをご理解して頂き、今後の活動に活かすことです。販売好調で良かった、で終わりではいけない」と強調する。

(以下、本紙にて)