日酒販3月期、連結売上高8.0%増、経常利益17.7%増

日本酒類販売は30日に平成28年3月期決算を発表した。連結売上高は8.0%増の5,434億円、経常利益は17.7%増の41億円と大幅増収増益となった。29日の株主総会後に、新社長に田中正昭代表取締役副社長が昇格している。松川隆志社長は代表取締役会長に就任した。「会長と社長との役割分担はない。ほぼ全ての職務を委譲する」(松川会長)。松川氏は10年間、社長を務めた。田中社長は「松川社長は10年間、“強靭な体力”を培ってきた。これを、さらに強靭にして、また、“しなやかな行動力”を持つ組織にしていきたい」と抱負を語った。
松川会長(写真右)は「前期までの決算には責任があるので私から説明する。連結で403億円の売上増となったが、このうち、330億円は自力で増やした分だが、連結した大分県酒類卸の下半期の分、約70億円がオンした。上半期の売上増のペースを下期も維持し、物流費の上昇もあったが、それをカバーした。粗利は低下を続けていたが、前期は“0.1%上げよう”と訴えた。5,000億円のうちの5億円だから、決して小さくない。つまり粗利率は5.42%から5.52%にしよう、販管費率は4.96%から4.86%にしようとした。これが絵に描いたような結果となり、結果として経常利益率は0.55%から0.75%に0.2ポイントアップした」と成果を振り返った。