キリンビール横浜工場、10月1日に見学施設をリニューアルオ-プン

キリンビール横浜工場は、現在の生麦に移転して90周年となる今年、最新の映像設備を導入するなど、見て、触れて、味わいながら、五感でビールづくりをリアルに体感できる広報施設に大幅にリニューアルし、10月1日からオープンする。

今回のリニューアルでは、まず、「一番搾りうまさの秘密体感ツアー」のはじめに横浜工場とキリンのイノベーションの歴史を迫力ある映像で伝えるシアターを新設した。

仕込工程の見学では、実際の仕込釜とプロジェクションマッピングなどによる最新映像の組み合わせで、釜の中の様子を分かりやすく説明する。発酵工程では、タンク内部を表現したミクロの世界に入り込み、酵母の神秘的な働きを知ることができる。缶の製造ラインでは、自らが現場に潜入したかのような臨場感ある映像による疑似体験ができるなど、体験型コンテンツ主体のツアーに生まれ変わった。また工場見学後の試飲コーナーも改装した。

工場見学以外でも、同じ敷地に研究所がある横浜工場ならではの施設として、ビール醸造や包装・容器の研究員体験ができる「ノミモノ・ラボ」をオープンするほか、「ビールづくり体験教室」を移設・拡充し、快適な空間とした。

スプリングバレーブルワリー横浜、レストラン、散策路、ビオトープなど、横浜工場敷地全体で新たな体験型情報発信の拠点として改めて構築する。

同社は28日にグランドオープンセレモニーと内覧会を実施した。布施孝之社長(写真上)はあいさつして「1923年、関東大震災により横浜山手工場は倒壊した。1926年にこの地(鶴見区生麦)に横浜新工場が完成し、操業を開始した。今年は90周年にあたる。10月1日にリニューアルオープンするが、これからも“地域のことを一番に考える会社”として地域貢献していきたい。隣接する川に桟橋もできた。観光振興にもお役にたちたい」と話した。

林文子横浜市長(同右)が来賓のあいさつを述べて「私もかつて民間で働いていたが、当時は土日は朝からビールを飲むほど大好きだ。私はフレンチのコースを前にしても、“まずはビールを頂きましょう”と口火を切るほど。とにかくお祝い事はビールであり、横浜市としてキリンビールは一つのプライドだ。桟橋もできて、観光スポットと結ばれることになり、大変喜ばしいことだ。ゼロエミッションなど環境経営にも取り組んでおり、また災害時には飲料の提供などの協定を結ばせて頂いている」とエールを送った。