大日本山梨葡萄酒会社設立140年で更に取組み強化へ-メルシャン横山社長

メルシャンは21日、年末会見を行い、横山清社長は「酒類市場は2極化が更に進んだ。当社ワインは前年並みで着地する見込みだ。来年は、大日本山梨葡萄酒会社設立140年にあたり、国産・輸入問わず力を入れていく」と述べた。

景気は来年にかけて公共投資などでゆるやかに成長するとみているが、個人消費は弱含みで、自律的な回復には至っていない。業界も同様に、原材料費の高騰、物流コストの上昇、また為替の影響を受けた年だった。カテゴリーでは発泡酒・新ジャンルからRTDへの流出が顕著で、ウイスキーは伸長がみられた。業務用・家庭用とも、低価格が伸長し、一方で、国産ぶどうを100%使用した高価格ワインが伸びるなど、2極化が進んだ年だった。

ワイン市場は、国内製造ワインと輸入の合計で前年並みの着地とみている。国内製造では、酸化防止剤無添加カテゴリーが好調で、輸入低価格品との競合が激化した。輸入は引き続き、チリが1位となったが、付加価値を求めたものが伸びた。また家庭ではスパークリングワインが堅調だ。

当社の1~11月は輸入が107%、国産が95%の計101%で推移している。12月は若干前年を上回っているが、最終的にはほぼ前年並みで着地するものとみている。フラッグシップの「シャトー・メルシャン」は、1~11月で87%。昨年、一部採用カットがあり、8月までは前年割れしていたが、新ビンテージで、需給コントロールをしっかりして品薄も回復した結果、9月100%、10月113%、11月106%と伸びている。