〈平成30年北海道胆振東部地震〉一部で稼働再開も停電の影響残る/畜産日報調査 9月7日時点まとめ

畜産日報 2018年9月10日付
「平成30年北海道胆振(いぶり)東部地震」では、畜産・食肉業界でも直接的な被災を含め停電による操業停止などの大きな被害を受けている。各企業・団体では現地の営業所や工場、会員と連絡をとっているところだ。

日本ハムと伊藤ハムは7日朝の時点で道内の工場で停電が続いており、稼働をストップしている。丸大食品では、グループ会社のパイオニアフーズが7日から自家発電を電源として稼働を再開。北海道工場(岩見沢市)は停電が続いており、7日は生産を停止したが、自家発電を使って冷蔵設備での原材料の保管はできている。また、道内にある営業所では電気が復旧した営業所から業務を再開している。エスフーズは停電の影響により、子会社の日高食肉センターの業務を停止している。

スターゼンミートプロセッサー石狩工場は6日午後から通電、7日朝から稼働している。6日に土曜日の振り替えで休業したため、8日土曜日も稼働し今週の出荷量を確保する。4カ所の営業所のうち2か所で営業を開始し、残りの2か所も通電次第営業を開始する。エア・ウォーターグループの春雪さぶーるでは、人的被害はないが、震源地に近い早来工場(安平町)をはじめ道内の工場・営業所では停電の影響で生産・営業を停止しているという。

全国食肉事業協同組合連合会では、7日午後現在、主な組合員からは店舗などへの被害はないものの、停電や断水などライフラインへの影響に見舞われているという。

日本養豚事業協同組合では6日から道内の会員へ連絡を取っているものの、携帯電話などがつながり難く、ショートメールで連絡を呼び掛けているという。すでに半数近くの返信があり、豚舎の倒壊など施設への大きな被害はないもよう。ただ、6日深夜に連絡があった一部会員では停電でウインドレス豚舎の空調設備が稼働せず、熱中症により死亡豚も出ているという。

〈畜産日報 2018年9月10日付より〉