1月の牛肉需給展望 出荷減のなかで在庫少なく12月並の高値維持

14年12月の東京食肉市場の規格別の価格(消費税込み)は和牛去勢A5で全月比85円高の2,443円、A3で同34円安の1,976円、交雑種B2は49円安の1,275円、乳用種去勢B2は7円安の926円と、A5は上昇したが、11月の〝上げ過ぎた”相場から、年末ながら売れ筋のA3など大衆規格を中心に11月の相場を下回った。

出荷頭数の減少が続くなかで、年末の高値を警戒して早めの手当てが行われた結果、11月後半をピークに下げたと見込まれる。ただ、ここまで上げ幅が小さかった和去A5,A4は季節なりに上昇した。

1月の見通しは、成牛の出荷頭数が農畜産業振興機構の予測で前年同月比6.5%減の8.1万頭、うち和牛は6.9%減の3.3万頭が見込まれている。また2月も1月並みの低水準の出荷が見込まれる。1月中旬までの相場を見ると、ほぼ12月波の高水準を維持している。これは年末の手当てを控えたことで各社の年明け時点での在庫が少なく、年明けに一斉に在庫補充とオーダーに応えるための手当てを行ったことで高値を付けたもの。今週は若干落ち着いたが、1月の月間平均では和去A5は100円安の2,350円前後に下げるものの、売れ筋のA3はほぼ12月並みの2,000円前後、交雑去B2で1,250円前後、乳去B2は920円前後とみられる。