牛肉3.3万tで前年比2%減、豚肉5.4万t・19%減-1月畜産物輸入

財務省が26日に発表した貿易統計によると、1月の主要な畜産物の輸入量は、牛肉が前年同月比1.6%減の3.3万t、豚肉が同19.1%減の5.4万t、鶏肉が同23.3%増の4.4万tとなった。豚肉は農畜産業振興機構の需給見通し通りの水準だったが、牛肉は見通しよりも4千tほど少なかった。牛肉は日豪EPA協定の発効、豚肉は主に米国産が米西海岸の港湾労使問題による影響を受けたとみられる。

[牛肉]前月からチルドが5千t強減少しているのに対して、フローズンでは5千t弱増加した。また昨対では、チルドで米国産が4割近く前年実績を下回った一方、フローズンでは、豪州産が3割ほど落ち込んでおり、日豪EPAや港湾問題の影響が通関量に如実に表れている。牛内臓もタンが前年同月比5.9%減となった。

[豚肉]チルドは前月から9千t弱減少して前年同月比25.4%減の1.9万t。12年9月以来のひさびさの2万t割れの輸入となった。逆に、フローズンは前月から6千t増えて同15.3%減の3.5万tにとなった。また豚肉調製品も21.0%減の1.4万tとなり、このうち米国が7,842t(前年同月比31.7%減)、カナダが1,437t(18.4%増)、中国2,306t(16.0%減)となっている。

[鶏肉・その他]鶏肉はブラジル産が前月から1千t強、タイも700t弱増えているほか、また昨年の輸入が一部通関を繰り延べられた関係で全体の輸入量は4.3万t、前年同月比23.3%の増加となった。これに対して家きん調製品は3.2万tで15.3%減となり、このうち中国が1万3,691t(32.5%減)で、タイが1万8,003t(7.8%増)と中国を上回っている。そのほか、羊肉もチルドは前年同月比0.6%減となり、平均キロ単価は1,209円で10.8%高に。馬肉もひき材など加工原料の引合いで404t・同30.0%増に上った。