4月の鶏肉需給展望 モモ肉は日経平均650円前後、ムネ肉340円前後か

【価格動向など】2015年3月の鶏肉相場(農水省統計部、税抜価格)をみると、モモ肉は前月比8円安の653円、ムネ肉は7円高の338円となった。モモ肉は、上旬651円、中旬652円、下旬656円と上旬の下げが比較的大きく、下旬はわずかながらも上昇に転じている。ムネ肉は、上旬336円、中旬336円、下旬341円と下旬に5円上昇した。モモ、ムネとも玉不足の中で、モモ肉の下げは最小限にとどまり、逆にムネではさらに上昇し340円も視野に入っている。

日経平均(税抜)でみると、モモ肉で前月比4円安の647円、ムネ肉は5円高の336円で、合計では1円高の983円となった。

4月見通しでは、農畜産業振興機構の需給予測によると、4月の生産量は0.3%増の12万7,100tと微増が見込まれる。九州での鳥インフルエンザの影響もほぼ解消、北日本の生産は順調で各社とも生産量は計画通りと見込まれる。需要面では、輸入チルドポークが一定程度入り余剰感があるものの、国産豚肉枝相場は依然高水準を維持しており、量販店での国産・輸入鶏肉への引き合いは強い。冷凍物がほぼ玉なしで、仮に生鮮物が緩んでも凍結回しとなり、相場が極端に下げることは考えづらい。特に、ムネ肉は加工筋からの引き合いが継続、3月末に今期の価格を決定した業者もあり、現状の高値が継続される。

これらの結果、4月の相場は、中旬に中だるみも下旬は大型連休に向けた手当てが入り、月間平均ではモモ肉で665円前後(同650円前後)、ムネ肉は340円前後(同)と見込まれる。