15年の世界牛肉生産量は減少予想、中国・香港の輸入増とインドの輸出が伸長ーUsDA

米国農務省(UsDA)がこのほどまとめた世界の食肉需給・貿易予測によると、世界(主要国)の牛肉生産量は前回(14年10月)予想よりも27万t増加し、前年比1.1%減の5,900万tと見込まれている。豚肉は前回予想から86万t、鶏肉は6万tそれぞれ減少したものの、前年比では0.4%増の1億1,087万t、1.1%増の8,733万tの微増となる見通しだ。これに対して世界の消費量は、牛肉が15万t、豚肉が76万tそれぞれ下方修正され、同1.5%減の5,674万t、0.3%増の1億1,031万tに上る見通し。鶏肉消費量は43万t上方修正し、同1.0%増の8,554万tと予測している。15年の世界の消費量に対する生産量の割合をみると、牛肉が104.0%(前年103.6%)、豚肉100.5%(同100.5%)、鶏肉102.1%(同102.0%)となった。

[牛肉]主要国のうちインドの牛肉生産量は前年比で9.1%増加を見込んでいるが、中国や豪州、カナダなどの減少で主要国全体では1.1%減少する見通し。また中国の牛肉消費量は自国の生産量を48万t上回ることになる。輸入では、中国が19.9%増、香港が16.1%増とともに大幅に増加する半面、ロシアが原油・通貨安の影響で18.4%減少が予想され、主要国全体では1.1%減少が見込まれる。