牛肉3.6万tで前年比39%減、豚肉6.5万t・4%減、前月比でも下回る-8月畜産物輸入

財務省が29日に発表した貿易統計によると、8月の主な畜産物の輸入量は牛肉が3.6万t(前年同月比38.6%減少)、豚肉が6.5万t(同6.4%減)、鶏肉4.7万t(同23.2%増)となった。本紙予想よりも牛肉は3千t少ない半面、豚肉と鶏肉はそれぞれ3千t・5千t多かった。また稼働日の関係もあり、牛肉と豚肉については7月の輸入実績から1.1万t・8千tほどそれぞれ大きく減少している。

[牛肉]トータルでは2カ月ぶりに3万t台の輸入に落ち込んだ。チルドは為替や外貨高などコスト上昇から前年実績よりも1割以上下回った。さらにフローズンは、コスト高に加えて国内在庫水準が多く、在庫調整のため5カ月ぶりに2万t割れとなった。

[豚肉]チルドは前月から5千t弱減少したものの、輸入環境の改善で前年同月比25.7%増と多めの輸入が続いている。フローズンは米国産が3千t半ばまで落ち込んだことで全体でも前年同月比20.5%減少、5カ月ぶりに3千t台にとどまった。

[鶏肉その他]牛肉・豚肉が減少したのに対して鶏肉輸入は前年同月比23.2%増と堅調に続いている。ブラジル産の船積みが多いことや未通関玉も繰り入れられたものとみられる。また家きん調製品のうち、中国は1万5,698tで13.9%減、タイが1万7,929t・8.2%増と明暗が分かれた。また、豚肉調製品では米国が9,673t・8.7%減、中国1,686t・11.2%減、カナダ1,519t・10.0%減となった。