牛肉4.6万tで前年比13%減、豚肉6.4万t・2%増-9月畜産物輸入

財務省が29日に公表した貿易統計によると、9月の主要畜産物の輸入量は、牛肉が前年同月比12.8%減の4.6万t、豚肉が同1.6%増の6.4万t、鶏肉が同10.3%増の5.0万tに上った。本紙予想よりも鶏肉は1千t下回ったものの、豚肉は1千t多く、牛肉に至っては7千tも上回る結果となった。

[牛肉]チルド・フローズンともにそれぞれ昨対で1割程度下回っている。チルドはコスト高などマーケット事情から5月以降、昨対割れが続いている。フローズンも2カ月連続で前年減となっているが、このうちボンレスの平均輸入単価は前年同月比5円安の486円と、一部現地相場の値下がりを受けて輸入月齢緩和以降、初めて前年価格を下回った。

[豚肉]チルドは前年同月比31.5%増の2.8万tに上り、7月(3.1万t)、3月(2.9万t)に次いで今年で3番目に多い水準となった。またフローズンは2カ月連続で3万t台の輸入となっている。また豚肉調製品のうち、中国が1,931t(12.5%減)、タイ398t(16.3%増)、カナダ920t(26.2%減)、米国7,188t(57.3%増)、メキシコ438t(68.3%増)となっている。

[鶏肉・その他]当初予想通り、鶏肉は前月から3千t弱増えて約5万tと今年最高記録を更新した。近年では02年11月(5万615t)に次ぐ水準。そのほか、鶏肉調製品のうち、中国が1万4,620t(10.8%減)、タイが1万9,894t(15.1%増)となり、昨年末以降から続いている中国からタイへの生産シフトが伺える。また羊肉は国内在庫が多いことに加えて現地先安観から抑え目の輸入になったとみられる。